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夜空の武偵
Ammo10。また、な……
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こそこ??」

いやいや、突っこむところ他にあるだろう!
素手で虎と戦うとか、ロボット撃破とか、寒中水泳してサメと戦った、とか。
普通できねえから! どこの借金執事だよ、アンタ!
ゼェゼェ、と息を切らしながら突っこむ俺にセバスチャンは微笑む。
クソ、遊ばれてる!
セバスを睨みつけていると、そのセバスは俺に近づき、「スバル様、少しは元気になられましたかな?」と囁く。
はっ! とした俺がセバスの顔を見るとニッコリと微笑み返してきた。
……まさか、人の心が読めるっていうのは……いや、そんな馬鹿な。
これが一流の執事かぁ。
などと関心した俺にセバスは「さあ、さあ、紅茶が冷めてしまいますぞ。ゆっくりお飲みください。お代わりをお淹れいたします故に、いつでもお呼びください」と言って後ろに下がる。
その動作は一流の執事といった悦に入る動きで、その立ち振る舞いは執事という存在がどれほどのものなのかを見せつけられた。
ナンチャッテ執事ではない。本物の執事ってカッコイイよな、と素直に思えた。

「……あの、そろそろ本題に入りたいんだけど」

父さんが何やら呟いていたが、セバスの姿に夢中になった俺は父さんの存在を暫し忘れていた。



アリスとその姉アリサとの面会を終えた俺は、痛む身体を引きずってルーマニア首都、ブカレストの街中を歩く。
無論、一人で、ではなく。右隣に父さん、左隣をアドルフさんが歩く。
現在の時刻は午後4時半。夕食には早く、昼食としては遅いがこれから三人で昼食を摂ることになったからだ。
ブカレスト市内中心部。その大通りから一歩離れた路地裏。そこに父さんオススメの店があった。
BAR『ワラキアの魔笛』。
店の扉を開けるとからん、と鐘が鳴る。
「いらっしゃい」と店のマスターとおぼらしき、初老の男がグラスを磨きながら告げる。
父さんに聞けば、夜は荒くれ者が集まる酒場になるその店は昼間には知る人ぞ知るランチメニューを提供するレストランにもなっているとか。
現地の人オススメの隠れた名店。そう、ブカレスト支部の仲間に教わったみたいだ。
まあ、もうすぐ陽も暮れるから、店の中は閑散として客も2、3人しかいないけど……っていうか。
そのうちの二人は見たことありまくりな奴らなんだけど。

「おっ、やっときおった。先生、来るの遅いでー」

「先始めてるわよー」

グラスにビール注いでぐびぐび飲む酔っ払いもとい、らんらんと綴の姿がそこにはあった。

「さーて、先生達も来たことやし、もっぺん、乾杯しようやー! マスターお代わり! グラス……いや、樽で!」

「それとつまみもね。あと、ワイン……じゃなくて、大人のブドウジュースお代わり!」

「……君達未成年だから帰ったら三倍確定だね」

「ひ
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