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101番目の舶ィ語
第ニ十一話。変わる日常
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それだけ想われていたんだな、一文字は。
いつもクールで落ち着いている理亜。
そんな彼女の素顔に俺は困惑してしまう。
いや、違うな。
本当は解っていたんだ。
理亜がどうしてこんなに感情的になっているのか。
理亜がどうして『主人公』なんて苦しい道を選んだのか。
理亜がどうして……俺に『自分の物語になれ』なんて言ったのか。
本当は____解っているんだ。

「理亜。ありがとうな」

その気持ちがとても嬉しいから。だから俺は理亜をさらに強く抱締める。

「んぅ……はふぅ……」

苦しそうな声を漏らしながら理亜は、それでもせがむように俺の体を強く抱き締めてきた。

「もっと……苦しくなるくらい……お願いします。……兄さんを全身で感じられるくらい、強く、強く抱き締めて欲しいんです……」

俺はさらに理亜の体を強く抱き締めた。
苦しそうに告げる言葉に応じるように。泣くほど辛く、苦しい想いを抱えながらそれでも俺の為に戦って、俺のことを想ってくれるその体を離さないように。
強く、力強く抱き締める。

「……ん……兄さん…………」

抱き締められた理亜は消え入るような声を出して。俺の耳元で囁いた。





「好きです、兄さん」





その言葉を聞いた途端、俺の心臓は停止してしまうんじゃないかと思うほど大きく跳ねた。
身体に中心、中央に向かって血流が集まっていく。
ああ、敵わないな。
天下無敵のヒステリアモードでも、敵わないものがある。
昔、父さんに言われた言葉を思い出す。

『いいか、キンジ』

すぐそこにいるかのように。
父さんの声が、聞こえる。
ような、気がする。

『キンジ』

殉職した俺の前世の父親。
遠山金叉の声が。
走馬灯のように、ゆっくりとリピートされる。

『HSSは最強じゃない。最弱なんだ。世界の半分の人間は俺達HSSを____んだからな』

世界の半分の人間?
それは、誰だ?

『それは____だ。____の為なら俺達HSSは命を投げ打ってしまうのだから』

じゃあ、そうならないようにするためにはどうしたらいいんだ……?

『自分を____を、____のさ』

どうやって?

『____してあげなさい。それができれば、HSSは最弱から最強になれる』

父さんのその(・・)言葉を思い出した俺は瞳をぎゅっと閉じて、理亜の背中を抱き寄せる。

「『私の物語になりなさい』が、ロアに対するプロポーズだって、私も知っていました。兄さんも知っていたんですよね?」

「ああ、知ってた。知ってたから……悩んだ。動揺もしまくった。だけど……本当は嬉しかったんだ」

「あ……ふふっ。私だって、さっき言って貰った『俺の物
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