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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第6部 贖罪の炎宝石
第1章 帰省
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おうとしたその瞬間、

馬車の屋根が吹き飛んだ。

吹き飛んだというより、中に爆薬を仕込まれて粉々に爆発した、といった感じであった。

とにかくウルキオラ達の馬車は屋根付きから、オープントップへ変貌した。

ウルキオラは落ち着き払った様子で後ろを振り返る。

そこには、ウルキオラたちが乗ったものより一回り大きい、二頭立ての立派なブルームスタイルの馬車が走っていた。

その馬車から何かどす黒いオーラが立ち上っているようにウルキオラは感じた。

そして、軽くため息をつく。

おそらく、目的地に達したら、グチグチと小言をいわれるだろう、と思った。

わあわあ!天井がぁ〜!とシエスタが絶叫しながら抱き着いてきた。

「シエスタ」

「なな、なんでしょう?」

「離れろ。猛獣が暴れそうだ」

ウルキオラは引きはがす口実ができたと思ったが、それが裏目に出てしまった。

がばっと抱き着いてきて、

「ウルキオラさんが守ってくれますよね?」

と、上目遣いで言ったあと、ウルキオラを押し倒した。

ウルキオラはシエスタの押し倒されながら、

「面倒なことだ」

とつぶやいた。




さて、ウルキオラたちの後ろを走る、そんな立派な馬車の窓からは……。

ルイズが首を突き出して茶色の年代物の杖を構え、呼吸を荒くしてわなわなと震えている。

ウルキオラ達の乗った馬車の屋根は、ルイズの虚無魔法『エクスプロージョン』で吹き飛ばしたのであった。

後ろの窓から、中の様子は丸見えであった。

シエスタとウルキオラが中で抱き合ったり顔を近づけあったり、首筋にキスをしたりしている間、ルイズは馬車の中で震えながら見守っていたのである。

でもってついに、ウルキオラの耳たぶにメイドの唇が及ぶにあたって、怒りが爆発したのである。

ウルキオラにキスなんか許せないのである。

屋根を吹き飛ばしてなお、シエスタが抱き着いていることに気づき、ルイズの目が吊り上がる。

さらに呪文を詠唱しようとすると、足を引っ張られた。

「きゃん!」

と叫んだ後に、ルイズは頬をつねりあげられた。

「いだい!やん!あう!ふにゃ!じゃ!ふぁいだっ!」

あの高慢の塊のようなルイズが、文句も言えずに頬をつねりあげられている。

そんな風にルイズの頬をつねりあげたのは……、見事なブロンドの女性であった。

歳の頃は二十代後半だろうか。

どことなく、顔立ちがルイズに似ていた。

ルイズの気の強い部分を煮詰めて、成長させたらこんな顔になるのではないのか?といったような、割ときつめの美人であった。

「ちびルイズ。私の話は終わってなくてよ?」

「あびぃ〜〜〜〜〜〜、づび
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