十三話:海水浴
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の場にいる誰もが思っていたが。
「そうですよね。沖田さんは大人気ですからね。浜辺の視線を独り占めにして大変なんですよー」
沖田は満更でもないような顔で鼻を高くする。
意外とちょろいところもある沖田である。
「おっと、そう言えば最近人気が落ちてきたノッブを待たせているんでした。まあ、沖田さんは大人気なんですが。それでは皆さんここで」
一緒に来ていた織田信長、略してノッブのことを思い出し、ご機嫌のまま歩き去っていく沖田。
かなりぶしつけなことを言っているがそれも彼女とノッブの関係が良好である証拠である。
『ふう、何とかなった』
「ええ、何事もなくて何よりです」
「あれでよかったのだろうか……いや、本人が良ければそれでいいのか」
沖田を見送りながら改めてシートを引き始める三人。
後は豪華な椅子でもあればセレブな気分を味わえるのだが生憎そこまでの準備はない。
なにはともあれ、これで準備万端となったところでタイミングよく女性陣が現れる。
「みなさん、お待たせしました」
『ヴィ・ヴィ・ラ・フランス』
マリーに声に反応しつつぐだ男は振り返り水着を見る。
彼女の水着はタンキニ。赤いタンクトップ状のビキニを優雅に着こなしている。
胸元のリボンと頭に乗ったカニがアクセントとして味を出す。
形容するなら避暑地に来たお嬢様という表現がピッタリだろう。
『凄く似合ってるよ。水着もカニも……カニ?』
「あら、カニさん、ごきげんよう」
何故か頭に乗っていたカニに律儀に挨拶をし砂浜に下してあげるマリー。
カニの方もマリーを傷つける気が起きないのか全く抵抗せずにそのまま砂浜に消えていった。
これも彼女の人徳がなせる業であろう。
「じゃじゃーん! どお、どお? 似合ってる?」
『アストルフォ、その水着は……』
最近、オトコノコだと判明したアストルフォの水着にぐだ男は言葉を失う。
下は白色のホットパンツ。
上半身は胸元を淡い緑色のキャミソールで隠し、その上から紫のパーカーをはおっている。
このパーカーが曲者である。アストルフォの肩のラインを隠し性別の壁を曖昧にしているのだ。
男性らしさを出しているようで、少女らしい可愛らしさを表現する。
そんな男性とも女性とも見れる中性的な姿が危険な色気を放ちぐだ男に襲い掛かる。
『う、うん。似合ってる』
「えへへ、やったー! ほらほら、ジャンヌも早く褒めてもらいなよ」
「ま、待ってください。まだ心の準備が―――キャッ!」
最後に恥ずかしそうに大きめのピンクのパーカーで体を隠すジャンヌ。
しかし、アストルフォは相手の事情など知ったことではないとばかりにパーカーを剥ぎ取りジャンヌの水着を露
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