十三話:海水浴
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とは当然のことだ。
近場の海なので知り合いがいることも折り合い済みだ。
だが、これほどの濃いメンツが揃っているとは思っていなかった。
『エドモン、どうしようか?』
一先ず、気持ちを入れ替えるつもりで何をするか海パン姿のエドモンに話しかける。
現在、女性陣とアストルフォは着替えている最中なので男性陣は手持無沙汰なのである。
しかし、話しかけられたエドモンはただ海を見つめるばかりである。
「……俺を呼んでいる」
『え?』
「海と波が…俺を呼んでいる!」
いつになく気合の入った声で叫ぶエドモン。
彼の手にはいつの間にかサーフボードが握られていた。
「いざ、恩讐の彼方へッ!!」
『エドモンが壊れたッ!?』
ぐだ男の制止も聞かずに海へと駆け出していくエドモン。
その姿は復讐に駆られた鬼ではなく、ただの船乗りの姿であった。
『どうしよう……』
「好きにさせてあげるのがいいかと。船乗り魂がうずいたのでしょう。もっとも、今の彼は波乗りですが」
『波乗りエドモン』
普段のキャラが崩壊したエドモンを呆然とした表情で見送りながらパーカー姿の天草と話す。
天草の方は特に気にした風でもないのでぐだ男もエドモンから視線を逸らす。
『そうだ。シート引いてパラソルでも立てておこうか』
「そうだな。こういった仕事は男が済ませておくものだろう」
背中が隠せないので必然的にパーカーの類が切れないジークフリートが提案してくる。
それに乗じ、気を取り直して手に持っていたパラソルとシートを設置しに行くぐだ男。
「ここらへんで良いのではないでしょうか」
「ああ、あまり遠くにしては女性陣とはぐれてしまう」
『了解。それじゃあ―――ここに旗を立てる』
最後まで戦い抜くことを誓って“誠”の旗を突き立てるようにパラソルを地面に刺す。
もっとも、ただの冗談であるが。
「あれ? こんなところで奇遇ですね。何となく呼ばれたような気がして沖田さん登場です」
『近藤さんと土方さんは?』
「可愛い沖田さんよりも男狙いですか!? で、でも確かに最後まで戦うなら土方さんの方が…」
二年生の時の大会で当時の先輩達と最後まで戦い抜くことができなかったことを思い出しへこむ沖田。
その様子にぐだ男は慌てて沖田を褒め始める。
『うれしいわー。こんなところでつよくてかわいいおきたさんとあえてうれしいわー。みずぎすがたがかわいすぎてつらいわー』
ここまで棒読みできるかというレベルで褒めるぐだ男。
桜色のチューブトップのブラに同じ色のパンツ。
桜がイメージであるビキニタイプのこの水着は確かに沖田に似合っている。
しかし、ぐだ男の棒読みではダメだろうとそ
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