第三十六話 要塞都市リュエージュ
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を発揮すると期待された。
銃職人たちは市内の鍛冶屋の工房を借りて既存のマスケット銃をミニエー銃に改造する作業に取り掛かった。1日20挺のペースでミニエー銃がもたらされおかげで時間が経てば経つほどマクシミリアン軍に有利にいくはずだ。
ちなみに戦後、銃職人達はそのままリュエージュに残り新型銃の作成に取り掛かることになり、後に彼ら銃職人の協力で郊外に国営の兵器製造工場が建設される事になる。
リュエージュ内にもに2000の兵を配備し、ロケット砲陣地を構築したマクシミリアンは軍に決戦前の休養を命じた。
リュエージュは決戦前にも関わらず活気付き露天商が景気良く商売をしていた。
マクシミリアンは、軍務で今まで余りかまってやれなかったカトレアを連れ出し、決戦前のデートと洒落込んでいた。
とはいえ、王子の姿のままでは色々問題があろうと思われたため、マクシミリアンは『水化』で姿を変え、カトレアも『フェイスチェンジの指輪』で顔を変えていた。
「こうやって2人でデートするのは初めてだな」
「でもこんな時に悠長にデートなんて良いんでしょうか?」
「構わないさ。やる事はやったから、敵が来るまで暇なんだし、緊張を張り詰めてたら敵が来る前にばててしまうよ」
「うふふ……そうですね。それじゃ楽しみましょう」
マクシミリアンはカトレアの手をとってエスコートにした。、
カトレアも嬉しそうにマクシミリアンの手を握られたまま隣に立ち、露天をのぞいて回った。
「この店は手作りのアクセサリーを扱っているようだ」
「綺麗ですね。この指輪お揃いですよ」
「宝石にしては濁っているし石にしては綺麗な色だ、この石、何て言うの?」
「ウチの故郷で採れる石だけど、何の石かはよく分からないんだ。故郷じゃ恋人とかが、よく身に着けて歩いているよ」
露天商の男は景気よく言った。
「いいね。お兄ちゃん、この指輪2つ」
「ヘイ! 毎度」
露天商の男は代金を受け取り、よく分からない石を加工した指輪を2つマクシミリアンに手渡した。
「カトレア。指輪はめても良いかな?」
「はい、お願いします」
「左の薬指はめるけどいい?」
「? よろしくお願いします」
キョトンとするカトレアにマクシミリアンは左の薬指に指輪をはめた。
どうやらハルケギニアは婚約や結婚の際に左の薬指に指輪をはめる習慣が無いらしい。そういう訳でマクシミリアンは流行らす事にした。
「左手の薬指は心臓に一番近いっていうから、『あなたを生涯愛します』って意味で婚約・結婚の証とも愛の証しとも言うらしいね」
「まぁ……マクシミリアンさま」
顔を真っ赤にしながら嬉しそうに微笑んだ。
「上等な宝石でも良
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