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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第61話:嘘吐きは泥棒の始まり。税金泥棒も然り。
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ルフぅ? ほら顔に書いてあるよ」
リュカさんは楽しそうに俺を疑うと、懐からラーの鏡を取り出し俺の顔を映した。
「どれどれ……う〜ん……書いてないじゃん! イケメンしか映ってないじゃん!」
俺は俺で、その鏡を見ながらコントを続けて行く。
「き、貴様等2人の仕業か!? 如何やった!? 如何やって私の部屋へ侵入し、隠し金庫の場所を探し当て、特殊金庫の鍵を開けた!?」
「プロの泥棒だろ。そんくらい自分で調べろよ……」
「ふざけるな……あの金庫は私のブラに付いてる金具を鍵にしてるから、お前等じゃ盗むことが出来ないハズなんだ!」
へー……ブラの金具が鍵なんだぁ。そりゃ俺等にはムリだわ。
「おいおいお嬢ちゃん。君のブラを入手できる人物が、此処に一人居るだろう。お嬢ちゃんの身体に
現
(
うつつ
)
をぬかすマイペットだと思ったら大間違いだぞ。我が家を舐めてもらっちゃ困るなぁ(笑)」
これはキクぅ〜! 完全なハッタリなんだけど、制御下に置いて居たと思ったオジロン閣下も、実は自分を嵌める駒だったなんて最悪だよね。
「そ、そんな馬鹿な……だ、だって……あんなに……」
「あ……いや……」
「オジロン。君が罪悪感に苛まれる必要は無いよ。ユニと同じく僕の指示通り行動しただけなんだから……まぁ身体を重ね合って情が移ったかもしれないけどね」
「ちょ、ちょっと待て……『ユニと同じく』って……このアホ女も、私のことを知ってたのか!?」
「ア、アホ女!?」
「そうだよ。お前はこのアホ女以下なんだよ! その事を弁えて喋れ」
マオさんに『アホ女』と言われ、顔を顰めていたユニさんだけど、リュカさんが頭を撫で彼女の事を貶してくれたから、凄く嬉しそうにしている。
でもアホ女を否定はしてないんだけどなぁ……
それにしてもリュカさんは凄い。
ユニさんもオジロン閣下も完全にマオさんに騙されてた側なのに、二人の態度と状況を利用して、あたかも皆して芝居してた態を構築しちゃった。
これでマオさんは完璧にグランバニアには敵わないと錯覚するだろう。
壮大な敗北感を滲ませ立ち尽くすマオさんに、リュカさんは爽やかな笑顔のまま無言で指差しソファーに座らせる……ユニさんとオジロン閣下の間にだ。
もう逆らう気力が無いマオさんは、黙って従う。
黙って従ってるがマオさんは居辛そうだ。
そりゃ当然だろう……ユニさんもオジロン閣下も完全に騙されていて怒ってるのだが、リュカさんの策略で“実は知ってたんです”ってな感じになってるので、文句の一つも言えず唯々黙って睨むしか出来ない。
2人の間に座ったマオさんは、その無言が重圧になり敗北感を増大させる。
後でもう一度リュカさんに伝えよう、俺の気持ちを……
アンタ本当に性格悪いよ……と。
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