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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第三十三話 限界を知る為の戦い
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もの。

人間は認識した物を機械的に事細かに処理は出来ない。この抜き足はそれを利用した物。

だが、普通の足の速さでやってもシグナムが受けた程のダメージにはならない。なぜならシグナムは()()()()()()()()()()()を入れられたのだから。

そう、全は抜き足を()()()使()()したのだ。

それも形振り構わない全速力での縮地だ。それは誰しもが認識出来ないまさしく神速の中の神速の領域。

その速さを持って同時に違う場所を攻撃する、という離れ業をやってのけたのだ。

しかし、それは全にとっても諸刃の剣でしかなかった。

「ぐっ……がっ、あっ……」

全はシンを納刀した瞬間、倒れこむ。両足を抑え、苦しみ始める。

「ぜ、全……?」

「がっ……あ……?」

るいは観戦室から全の様子のおかしさに気づく。シグナムも同様だった。

そして、それは起こった。

「ぐぅ……ガァ……あああ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”っ!!!!!!!!」

まるで、死ぬ……いや、長い長い苦痛を与えられ続けた人間があげる叫びのように全は叫ぶ。

その悲しい悲鳴のような叫び声をなのは達は恐れながら聞き続ける。

「くそっ、あのバカは!!」

そんな中、ミサキは一目散に観戦室を出て行った。

扉が閉まる音が聞こえ、それにより観戦室にいた全員の意識が戻り、彼らも一目散に観戦室を出て行った。

訓練室に彼らがつくと、全はまだ叫び続けていた。

「ああああ、あああああああああああ!!!!」

「このバカッ!!!こうなったのは自業自得だ、馬鹿者め!!」

ミサキはそんな文句をいいながらも全の足に回復魔法をかけていく。

「い、一体、何が……?」

「シグナム、大丈夫か?」

「主……大丈夫、です……何とか……」

痛みに耐えながら立ち上がったシグナムをはやてが支える。

「簡単よ。言葉通り形振り構わず全力で使って足が負担できる許容限界を超えた。ただそれだけ」

「許容限界を、超えた……?」

「無限に水を入れれる桶はないでしょ?それと同じ。成長途上中のこの体でこんなの使ったら足に後遺症が残る可能性だってあるのに……このバカは……」

足に回復魔法を当て続けながら、文句をいいつつも心配するミサキ。

「あ、あぐ……」

「……ふぅ、少し収まったみたいね。彼を医務室に、私は応急処置位しか出来ないから」

「あ、ああ。わかった、シグナムの分は」

「わ、私は大丈夫だ……恐らく、最後の一撃は力が乗らなかったのだろう。あまり痛みは
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