暁 〜小説投稿サイト〜
僕のいる世界は何かが足りない
現実と妄想
[1/4]

[1] 最後
あー
暇だ。

誰でも一度は思ったことがあると思うこの言葉。
退屈なんだよ。生きていたって。

僕の名前は星野昴(すばる)。本当にどこにでもいるような高校2年生。普通に友達と遊んだり、勉強したり、好きな子を目で追ってしまったり。本当に普通に普通の生活をしていた。

いつも通り幼なじみの拓とかりんと3人で笑いながら帰ってた。
あー、めっちゃ暇だわ。この言葉を僕が言った瞬間すごい音が辺りに響いた。
なんの音だ?え?なんで拓と誠は僕の顔を覗いてるの?
僕の顔に何かついてるの?不思議でしょうがなかった。
なんなんだよ、と心の中で笑いながら呟いて目を閉じた。

昴!昴!母さんの声が聞こえた。

昴: え、母さん?なんでこんなとこいるのさ笑笑
それに悠里も。僕は学校の帰りで拓と誠と一緒に。。

あれ?拓と誠がいない。それに制服着てたはずなのに。
ここはどこ?

母: 落ち着いて聞いて昴。あんたはね、帰り道いきなり倒
れてたっくんとかりんちゃんが救急車呼んだりしてくれ
たの。

昴: そっか。(拓とかりんには悪いことしたな…)
母さん。なんで僕は倒れたの?

母: 落ち着いて聞いてね昴。
あんた全身が癌で蝕まれてるらしいの。
あと2ヶ月。2カ月しか生きられないの。

はぁぁぁぁあああ??!!
なに?なんで?!

昴: え、母さん?それまじ?

母: まじ!!

昴: そっか。で、僕はこれからどーすればいい?

母: 先生が言うにはね。若いうちに癌で亡くなってしまう
方には精一杯、自分のやりたいことをやらせてあげて
くださいって。

昴: そっか。悠里。母さん。心配かけてごめん。

悠里: なんで私があんたみたいなバカ兄貴を心配しなきゃ
なんないわけ?迷惑かけないでよね。

悠里は少し目をうるっとさせて言った。

昴: うん。ごめんな。

母: じゃあ、母さんたちもう帰るからまた何かあったら連
絡ちょうだいね。

昴: うん。ありがと。おやすみ

母さんたちは静かに部屋を出て行った。

昴: そっか。僕、癌で後2カ月しかいきられないのか。
あーぁ。なんで僕が。。父さんとの約束。守れないじ
ゃないか。

いきなり涙があふれ出た。
僕の父さんは5年前、癌で死んだ。

〜5年前〜
昴: お父さん死んじゃやだよ!!!!

父: 昴。人間はな誰しもいつか死ぬんだ。
父さんはそれが他の人よりちょっと早かっただけさ。
でもな昴。父さんはちっとも寂しく
[1] 最後


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ