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STARDUST唐eLAMEHAZE
第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#10
DARK BLUE MOONU〜CRUCIFY MY LOVE〜
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神』 と一緒で “王” は人間が何人生きよーが死のうが
知ったこっちゃあねーからよ。ヒャーハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!!!!」
 何が可笑しいのか濁った銅鑼声で嗤う 『本』 の言葉を、
脇の美男子はええ、そうですか、なるほど、と些かの疑問も持たずに応じている。
(……)
 隣を歩く美女は、その彼の異様とも言える順応性の高さにグラスの奥を丸くしていた。
 確かに、自分達の伝える荒唐無稽な話を疑うよりは
信じてもらえた方が物事は円滑に進む。
 しかし、今までの経験上フレイムヘイズでもない普通の人間が
即座に己の言った 『本当のコト』 を受け入れた事例など皆無に等しい。
 ソレは客観的にみても明白であり、自分も相手の立場だったならまず信じないであろう。
フザけているか、頭がイカれていると想うだけだ。
 しかも、さきほど喫茶店の中で自分が彼に語ったコトは殆ど断片的なモノ。
 この街に人喰いのバケモノが来た。自分達はソレを追っている。だから手伝いなさい。
 概略すれば大体そんなモノだ。
 だが、この中性的な風貌の少年は、ソレを信じた。
 ほんの僅かな猜疑の視線も、オカシイんじゃないかという嫌悪の表情も微塵も出さず。
 ただ。
「わかりました。ボクはあと2日だけ此処に滞在しますが、
その間だけでよろしいのでしたら」
 と、落ち着いた口調で自分に告げた。
 信じないなら信じないで構わない。
 信じようが信じまいが起こっているコトは 『現実』 なのだから。
 その事実を元に今までは半ばゴリ押し気味に “案内人” を従えてきたマージョリーは、
肩透かしを食らったような気になる反面、逆に不安になった。
 利発そうな風貌をしているがこんなにも簡単に他人の言うこと、
それもこんな荒唐無稽な寓話にも等しき事象を平然と受け入れてしまうこの少年は、
果たしてこの先大丈夫なのだろうか?
 こんなに無防備すぎる心ではいかがわしく邪な人間の企みに、
いつか必ず食い物にされてしまうに違いない。
 そういう結論に行き着いた美女は自分でも想わず
何故そんな気持ちになったのかも解らず、叫んでいた。
「駆け引きし甲斐のないヤツね!
もっと疑いなさいよ! この私を! 世の中スベテを!
アンタを騙そうとしてるかもしれないのよ!?
ドン底まで落ちて堕ちて、ソコで後悔したってもう遅いのよッ!?」
 自分でも我ながら何を言ってるのか?
本末転倒もいいところだと理解していながら言葉は止まらなかった。
傍でマルコシアスが爆笑していたが気にもならなかった。
 彼から奪い取ったケータイを返さず、胸元のポケットに入れた自分がバカみたいだ。
 でも彼はそんな必死な自分の様子を穏やかな微笑を浮かべてみつめたまま、
静かな物腰でこう
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