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ソードアート・オンライン 〜白の剣士〜
死する覚悟
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外な僕にとっては羨ましい才能だよ」

バーカウンターで対面する形でソフトドリンクを煽る雪羅とシューは遠くでその光景を微笑ましく見ていると、ふとシューが問いかけて来た。

「ねぇ。あの言葉、どう思う?」

「あの?ああ、ウルズの・・・」

二人が話していること、それはウルズたちが去る前に個人的に言われたことについてだった。

『槍拳の妖精、私は雷神の力を感じるのと同時に貴方の力も感じました。それは大きく、雷神に匹敵するほどの・・・。しかし、気をつけなさい、過ぎた力はいつか身を滅ぼします。貴方がそれでも戦うのであれば・・・』

「『死する覚悟をせよ』か・・・。なんというか、非現実的な話というか・・・」

「所詮はシステムが話していると言えばそれまでだけど・・・」

「だが、とてもそんな感じではなかった・・・」

システムにしては真に迫っていたあの言い方、二人にはそれが気がかりだった。
まるで実際に生身の人間に直接言われているかのような?????

「死する覚悟・・・正直死にかけた経験は嫌という程してきたつもりだけど、まさかこんな余命宣告を受けるとはね」

「余命宣告って、そんな死ぬ時期も未定な宣告があってたまるかよ」

シューの言葉に雪羅も苦笑いで返す。

「でも、もしそんなことがあるとしたら・・・僕は、それでもこの拳を振るうよ」

「・・・・・」

その拳は力強く握られ、彼の想いを感じられた。

「僕には親がいないから、いないからこそ人との繋がりをもっと大切にしたいんだ。だから大切な人を守るためなら、僕は・・・死ぬこともいとわない」

「・・・そうか」

そう言った雪羅の表情は俯いたことにより読み取ることはできない。その時クラインに呼ばれたシューはバーカウンターからその姿を消した。
一人となった雪羅はグラスに入ったドリンクを一気に飲み干しコトッ、とグラスを置いた。氷はカランと鳴り、グラスの中で静かに溶けていく。

「悲しいな。お前も俺も・・・

































同じ死に方しか選べないなんてな・・・」

生きるべきか、死すべきか。それが疑問だ。
〜ウィリアム・シェイクスピア〜

青年たちの向かう先は死か、それとも?????


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