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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百四十六話 ギルベルト・ファルマー
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フェルナー」
何処か怒ったような表情だった。

俺は笑うのを止めた、もしかすると彼自身、ブラウンシュバイク公の傍に自分がいたらと思っているのかもしれない。公の一番大変な時に傍にいられない、彼の心の内はいかばかりだろう。

「リッテンハイム侯にも相談しましょう。必ず同意するはずです」
「うむ。頼むぞ、フェルナー」
「はっ」

スクリーンからギルベルト・ファルマーの姿が消えた。さてと、忙しくなるな。ブラウンシュバイク公の説得はともかくとして、アマーリエ様とエリザベート様の説得が要る。それが出来ればリッテンハイム侯爵家のクリスティーヌ様、サビーネ様の説得も容易いはずだ。抱えている悩みはブラウンシュバイク公爵家もリッテンハイム侯爵家も同じだからな。

早速、公を説得するか、この案がフレーゲル男爵から出たと知ったら公はどんな顔をするか、まずはそれを見るのが楽しみだな……。





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