暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
幻想天舞(1) 〜天翔けし白翼〜
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るが、オレとフェンサーがまとまって校舎内に居る状況になれば、校舎ごと轢き飛ばしに来るかもしれない。
校舎を盾にオレたちが逃げ回るのは結構だが、その被害は他の人間に及ぶ。
今校舎内では数百人もの生徒が、衰弱した状態で各教室ごとに密集しているのだから。
何より凛と士郎が対峙しているであろうキャスターも居る以上、校舎内が絶対安全領域という保証もない。
出来るなら今すぐに行動を起こし、ライダーを打倒する手を打たなければ、より最悪な状況に陥らないとも限らないのだ。
校庭では天馬からの突撃にタスラムによる弾丸で応戦しながら、必死に戦い続けているフェンサーの姿。
それはそうだろう。フェンサーに残されている抵抗の手段は少ない。
どれだけ卓越した魔術であろうと、神秘そのものである天馬に抗し得る手段にならないのは明白だ。
タスラム以外のもう一つの宝具はオレが今手にしている宝剣であり、残るは未だ正体不明である3つ目の宝具のみ。
それに天馬の最初の突進を受けて壁に衝突したダメージも然ることながら、クラウ・ソナスの解放とタスラムの連続使用による魔力の消耗。
タスラム自体魔力消費の少ない、連続使用に耐える宝具であるのは利点だったが、それでもフェンサーの残存魔力はそう多くはない。
平均的なサーヴァントに比べれば破格の魔力総量を誇ってはいるが、戦闘中の魔術行使と宝具の連続使用により、その魔力も疲弊し始めている。
しかしこの予想外に苦戦を強いられた戦況に在って、局面を打開する手段は明らかで。
ある種オレが予想した通り、フェンサーから届いたのは許可を求める声だった。
(マスター、最終宝具の使用許可を。アレならこの状況からでも、確実に勝ちに行ける)
防戦一方ながらにも、未だ戦い続けているフェンサーからの嘆願申請。
もしかしたらオレよりも戦況を読んでいるであろうフェンサーが断言する以上、残った宝具はそれほどの能力を持ったモノなのだろう。
けどそれは甘えじゃないのか? 本当にそれ以外に可能性はないのか?
今ここにはキャスター、さらには凛と士郎二人ものマスターが居る。
ライダーを倒すものとしても、計3人ものマスター、サーヴァントにこちらの宝具を曝け出すこと。
宝具の能力を知ったからといって対処するのは簡単ではないし、宝具の真名からオレでさえ知らないフェンサーの正体が割れることもほぼないだろう。
許可を下すのは簡単だ。一度GOサインを出してしまえば、後はフェンサーが宝具を解放するだけ。
けれど宝具を見せるのは危険な賭けだ。逼迫した局面において、決してリスクの低くはないカードを切ることと同じ。
しかしそれでも現状打破の為に必要
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