十話:夏と雨
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君。もし、よかったら家で雨宿りしていきませんか?」
『え? じゃ、じゃあ、お邪魔します』
そんな彼の様子にジャンヌは黙っていることができずに声をかける。
彼女の申し出に驚くぐだ男だったが彼女と共にいられるのなら断る理由などないので二つ返事で頷いてみせる。
『あ、でも制服がずぶ濡れだから迷惑じゃ……』
「でしたら、乾かしましょう。今からやれば雨が止む頃にはきっと乾きます」
『そこまでお願いするのは……』
「私も女の子ですから、男の子には家庭的なところを見せたいんですよ」
先ほどのお返しとばかりに茶目っ気たっぷりに言い返すジャンヌ。
ぐだ男はしてやられたと笑い肩をすくめてみせる。
『そっか、ありがとう』
「いえ、お互い様です」
良い雰囲気で笑い合う二人。
後は穏やかな時間が流れていくだけのはずであった。
しかし、それはジャンヌの天然な言葉のせいで木っ端微塵に砕け散ることになる。
「それと、風邪を引くといけないので、まずは―――お風呂に入ってください」
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