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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十九話 第三次ティアマト会戦の始まりです。
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ってな。儂の前に座るがいい。」
部屋の隅にぽつんと立てかけられている折りたたみいすを持って、アルフレートはロボスのデスクの前に来た。
「座れ。遠慮はするな。」
では、失礼いたします、とアルフレートはロボスの前に座った。

■ アルフレート・ミハイル・フォン・バウムガルデン
「若造、いくつになった?」
ロボス閣下がだしぬけに聞いてきた。いくつだったか・・・前世から数えるともうおっさんなんだがな。でもこの世界じゃまだ――。
「18歳です。今年19歳になります。」
「そうか・・・・。」
ロボス閣下は視線を落とし、書類をいじくっていた。何かを言おうとして言えない態度全開である。自分もよく経験していたしぐさだけによくわかる。俺は声をかけたりせず、静かに見守っていた。
「貴様には迷惑をかけたな。」
ぽつんと閣下は言った。は!?なに?!今なんて言ったんだ!?耳が信じられなかった。ロボス閣下が、一介の中尉にそんな言葉を!?
「儂は貴様を見どころがあると思ったから、副官補佐役にした。将来儂の下で働いてほしいと思ってな。ところがだ、どうやら儂の命数が早く終わりすぎてしまうらしい。」
「閣下!?」
思わず椅子の上で体を動かしたので、ギッと椅子がきしんだ。
「若造、この期に及んで取りつくろおうとするな。儂とて自分がどういう評価をされてきているか、この先どう言う運命が待っているか、知らぬわけではないのだぞ。」
「・・・・・・。」
「儂はもう終わりだ。」
ロボス閣下が淡々という。いっそ女々しく言うか、居丈高に叫んでいれば、俺としては突き放したのだが、閣下の態度はすべてをありのままに受け入れようとしているもんだから、どうにもそういうことができない。
「だが、沈みかかるボロ船に貴様まで一緒にいることはあるまい。儂は部下共の進退を事務の傍ら、ずっと考えてきた。既に貴様以外の者には申し伝えてある。」
あのクソ野郎のビュンシェに対して申し渡しができなかったのは心残りだがな、とロボス閣下は笑った。
だからなのか、がらんとしたオフィスには俺と閣下以外には誰もいない。普段ならば副官の二、三人いるはずなのに。急に寒々として俺は身を震わせた。何をやっているんだ?今は夏なんだぞ。
宇宙艦隊司令長官と二人きりになれる。本来であればとても名誉なことなのだが、今のこの状況は俺にとって肌寒さ、そして寂しさを倍加させるものにしかならなかった。
「若造、お前の行く先は既に決定してある。人事局とも相談し、既に了承の返事が届いている。色々世話になった。」
そんなことをいきなり言われても、どうすれば・・・・。俺は、俺は・・・・。俺はどうすることもできずに、痴呆のようにロボス閣下の顔を見ているだけだった。
「平素なら人事局の人間から異動を申し渡すのだが、今日は特別だ。宇宙艦隊
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