第十二話 数字
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犠牲になる程度なら、許容範囲だそうです」
……イカれてやがる。
どうなってんだ……。
まるでこの世界で起こる、不測の事態ですら楽しんでるような感覚だな……。
俺ら人間をなんだと思ってやがる。
「ふざけんなよ……。 そんなもん、犠牲者が出る前に止めるしかねぇだろ!」
俺がそう口に出すと、ユイスリーは機械的な笑顔を浮かべて。
「はい。 そう言ってくれると思っていました。 なので、貴方には、ユイツーとアイテムを共有している人間から共有アイテムを奪ってください。
その後、ユイツーを討伐してください。 カーディナル側からのバックアップとして、ユイツーと貴方が対峙した瞬間、我々がユイツーに接触し、オブジェクトを変更します。
あとは単なるデータと化したユイツーのHPを0にすることで、ミッション完了です」
簡単にそう言ってくれるが……。
コイツは中々……。
「アイテムを共有しているプレイヤーはわかるのか?」
「ああ、先ほど座標から検索しておきました。 約14名。 そのデータはここにあります」
そう言いながらデータを見せるユイスリーに。
俺は、見せられたデータを見て、違う意味で唖然とした。
……知ってる名前が一人もいねぇ。
まぁ、もしこれが漫画とかアニメなら、知ってる人間に埋め込まれてて、チクショウ、なんでアイツに!なんてアツい展開があったのだろうが。
ヤバい。 本気で誰も知らないぞ。
ご親切に名前の横にレベルとメイン武器も書かれてるが……。
いやいや、マジでちょっと、知らないっていうか。
なんだこのLv1ってやつ。
あれか、狩りが怖くて1層で宿に篭ってるようなやつか。
こんなコミュ障と俺どうやってコンタクト取ればいいんだよ……。
しかし、依頼された以上、やらないわけにもいかないし、犠牲者が出るのも腑に落ちない。
「……とりあえずそのデータはもらっておくぜ。 で、だ。 俺一人で十四人全員と接触してクリアしろってのか」
ため息をつきながらそう口にすると。
ユイスリーは機械的な笑みを浮かべると。
「もちろんその方が好ましいです。 しかし。 この場で話した以上。 そうもいかなくなりました」
そう口にすると同時に、その場から立ち上がり、酒場を見渡した後。
「プレイヤー、HeavensDoor、レイカ、スユア、シャムもこのクエストに強制参加とします。
カーディナル側からの命令ですので、誠に残念ですが、拒否権はありません」
そんなことを、さらっと言いやがった。
「ちょ、ちょおおおおっと! なんで私まで!? おかしくない? これ絶対おかしいよね!?」
シャムが慌ててそう叫ぶも、ユイスリーは機械的な笑みを浮かべるだけ。
「ねー。 レイカ聞いた? 私達までイベントに参加らしいわよ
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