暁 〜小説投稿サイト〜
26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第十二話 数字
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と、その言葉を口にした。
 ユイツーを、止める?
「おいおい。 ユイツーはお前らの仲間じゃないのか? 端末の一人なんだろ」
「ええまぁ。 そうだったんですが。 もうあの子は我々の手に負えません」
 ユイスリーは俺の素直な疑問を、さらに倍加させるような受け応えをした後、そのまま事情を語り出す。
「先日、カーディナルがユイツーに再三の警告を送ったところ、ユイツーがカーディナル側との接続を絶ちました。
さらに一部の一般プレイヤーと一部データを共有することで、カーディナル側が無理にユイツーを削除すれば一般プレイヤーにも被害が及びます。
その上、彼女を守るように、ザサーダというプレイヤーが行動を共にしているせいで、我々では接触が非常に困難です」
「……ふと思ったんだが。 もし一般プレイヤーに被害が及んだ場合。 被害が及んだソイツらは消えるのか?」
 俺がそう言うと、ユイスリーは首を横に振った。
「いえいえ。 消えはしません」
「だったらいいんじゃないのか?」
 俺がそんな疑問を口にすると、ユイスリーは、再び首を横に振る。
「いえいえ。 よくありません。 というか相当マズいことになります」
「具体的には?」
「データを共有した一般プレイヤーが全て、ユイツーになります」
「……は?」
 正直、理解が出来なかった。
 コイツが何を言っているのか。
 そして何がなんだか。
 なんだよ、それ、ユイツーになるって……。
「見た目が変るってことか……?」
「いえ、それどころか全部ユイツーと同じになります」
「いやいや、待て待て、どういうことだよ。 話が跳躍しすぎてわかんねぇよ」
 頭を抱えながらそれを口に出すと、ユイスリーは深呼吸してから、再び口を開いた。
「我々はAIで、データの塊にしかすぎません。 実際、我々をアイテム化することも可能で……」
 そこで、ユイスリーは隣にいた同じ顔をした少女に視線をやると。
 少女は頷いた後、その体を光らせたかと思うと、青い宝石のようなものになった。
 なんだ、これ……。
 俺はそれを手に取り、アイテム名を見ると……。
『MHCP001-4P』なんて名前がつけられていた。
 ……これは、十中八九、コイツらのデータそのものだな。
 そう思っていると、ユイスリーが掌をこちらに開きながら、口を空ける。
「さて、そのアイテム。 つまり我々ですが。 貴方達には見えないだけで、拡張子が変わっただけなので、データの圧縮や解凍等も可能です。
もちろん分割化も可能で、暗号化すら出来ます。 パスワードをかけてロックすることも不可能ではありませんし、名前を変えて他のアイテムに成りすますことも可能です。
ああ、それを使ったところで何も起こりませんし、ただエラーメッセージが出るだけですが」
 そんなこ
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