第十二話 数字
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その言葉を放った人影は。
ユイツーに似てはいたが、髪形や服装が異なった少女。
ショートヘアーで、ボーイッシュな印象を与えるその少女は、『MHCP001-5SP』
SPはそのままスペシャルタイプの意味で、ユイツー同様、カーディナルから接続を切り。
ザサーダにパスワードを与えられたために、独自のプロテクトがかかっている。
さらにこのSPタイプは、それ本体がGM用コンソールとしての役割を持っているため、単独でのアクセスが可能だった。
ただし現在、カーディナル側との接続を断ったために、コンソールとしての役割は最早ない。
元々は一般プレイヤーの手の届かないところにある存在だったが、ユイツーがアクセスし、引きずりだしたのだ。
そして、その場にいるもう一人の影……。
それは、ユイツーではなかった。
「カーディナル側からMHCP001、ユイ系統の端末に対して一斉削除がかけられる前に、我々は増え、独立しなければなりません。
とは言え、我々単独でパスワードをかけたところでカーディナル側に解析されてしまう。
そこで、カーディナル側が唯一読めない、人の、プレイヤーの思考を持ってプロテクトをかける。
まぁとは言え、期限はあと二日しかありません。 それまでに……」
そこで彼女は口を止める。
彼女の名は『MHCP001-6N』
Nはネットワークのイニシャルであり、主にユイの端末同士のデータの同期をメインとしていた。
本来は全ての端末と接続し、協力する予定だったのが、スリーとフォーが先にカーディナル側に確保されたため、同期が不可能になってしまったのだ。
しかしファイブと同期を取ることにより、ユイツーと共にファイブを引きずりだすことに成功している。
その見た目は、単純にオリジナルのユイに眼鏡をかけたような姿。
現在、カーディナル側からと接触を断っているため、一部のユイシリーズ以外との接続を断っている。
そしてこの場で姿が見えないユイツーは。
だが確かに、この場に存在はしていた。
『期限内までに、全ての機能をインストールするのは難しいでしょう。 しかし、同時に確固とした逃げ道があるのも事実です。
ファイブとシックスも、いざとなれば、私のようにすればいいんですよ』
ユイツーのその声は。
ザサーダが首にかけている、赤い小さな宝石から聞こえてきた。
実は既にユイツーは、己をアイテム化しザサーダのナーヴギアへと己をインストールさせていたのだ。
そのため、元々持っていた機能の大半は失われたが、己を生存させることには成功していた。
現在、補助的なAIとして出来ることは、発言と、カーディナルの一部をハッキングしてのモニターの出現のみである。
そのため、ユイツーは己の分身達がどうなろうと、コンタクト
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