アインクラッド編
第九話免許皆伝かもしれない
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は止まり切れずに後ろの大岩へ。
あっという間に仙人の座る大岩は真っ二つになった。
「地下へ続く階段ってことは……」
「はやくこの情報を攻略組ニ伝えないとナ」
「アスナ、私もこのマント借りていい?」
「うん、全然いいよー」
同じように、ナギ、ネズハもクエストをクリアしていった。
残るはサイガただ一人。
全員が岩の下に続く階段を降りていくのを見ると、サイガはおもむろにアスナのマントを掴み、羽織った。
「クリアの方法分かったちゃった」
牛は当然サイガに向かって走って来る、サイガはそれを避け仙人に当てようというのだ。
体を回転させながら避ける、狙いどうり仙人に向かってまっしぐらに進んだ。が、仙人はぬるりとかわしてしまった。
牛と入れ違いになるようにかわしたので、サイガの目の前に飛び出してくる。
地に足がついてない状態の仙人にサイガは渾身の右ボディーを繰り出した。
(あたる!!)
しかし、杖を器用に使ってわずかにボディーブローが当たらない位置へ移動してしまった。
「まあ、そうなるよな」
その刹那、サイガの右手は青白く光り両手剣《絶ノ大剣》が現れた。
急に生まれたリーチに対応できず、そのまま仙人は横へなぎ飛ばされた。
岩にあたりズルズルと落ちる。起き上がるそぶりを見せる前にサイガとは今までの怒りを全て込めて一発お見舞いした。
「さすがに異常な回避能力があるとはいえ、クイックチェンジは反応できないよな」
やっと終わった、と胸をなでおろすサイガだがこの時あることに気づいてなかった。
地面に座り込んでいると、地下から地上へ上る足音が聞こえる。
「おう、やっと登ってきたか。どんな情報があった?」
振り返らずに何気なく尋ねてみるが反応がない。不思議に思って振り返ると、四人とも困惑した顔をしていた。
「え?どうしたの?」
「サイ坊ソレってマズイんじゃねーカ…」
「?何が?」
「サイガ君、君今なに着てるの?」
サイガは不思議そうな顔をして答える。
「装備に武器とか?」
「じゃあ、その赤いマントをはなぁに?」
にっこりと笑うアスナの顔を見て、サイガは全てを悟った。
間髪おかずに見事な土下座を見せる。
「勝手に借りてすいませんでした!」
「そこじゃなくて!」
「え?じゃあ、ついていきませんでした」
「うん違う」
「?なにがダメなの?」
「君ね、女の子の服を着ているのよ!」
「ああ〜、そこか」
「サイガ君は常識が欠けているとは思ったけどここまでとはなあ〜」
アスナ怒り、ナギ苦笑い状態。
「そうか!じゃあ俺のも着ていいぞ」
全員が心で思った。
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