暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン~戦場で舞う道化師~
アインクラッド編
第九話免許皆伝かもしれない
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登った頃、ピロン、と電子音がなった。アルゴからアスナへのメッセージのようだ。
内容を読むと、みるみるアスナの顔が怒りに満ちていく。


「なんで直接言わないのよ!」


先日のゴタゴタで、コミュ障のキリト君にとって、アスナに直接メッセージを送る事は難易度が高っかったらしい。
キリトからアルゴに、アルゴからアスナに送り難易度を下げたようだが、
アスナは直接送ってこなかった事がお気に召さなかったらしい。


「で、キリトはなんだって?」
「そういうとこだけ鋭いんだから…ボス戦の時間が決まったらしいわ」
「ナギのデビュー戦に間に合わせないとな
「え…」
「明日の昼12時からだそうよ」


12時、サイガも含め全員が一様にそれぞれの岩を見た。進行具合は、三分の一といったところか。


「…間に合うかな…」
「余裕だ、ガンガン殴れ」
「あのね、私もナギもか弱い女の子なのよ」
「どこがか弱いんだよ」
「何か」


気がつくと喉元には白く輝くレイピアが…


「…嘘です…」


サイガを睨みつつアスナはレイピアを納めた。


「サイガさんは何日くらいで割ったんですか?」
「俺は一日だ」
「「「…………」」」


サイガは皮肉や、弄りなど隙あらばしてくるが少し天然なところがあったりする。今回は素で答えたようだ。


「?お前ら固まるの好きだよな」
「好きで固まってるんじゃないのよ…」
「恐ろしいというか何というか…」
「一日中叩き続ければすぐ割れるはずだけど」


これは比喩などではなくサイガは食事、睡眠、休憩、などを全て除き本当に一日中叩き続け割った。


「サイガ君の事だから寝る時間を削ったりしたんでしょ?」
「うん、寝なかった」
「……食事は?……」
「何にも」
「何にも!?」
「一日くらい食べなくても「ダメッ!!」!?、!?」


いきなりの大声と、ナギの怒った表情にサイガは驚き思考が止まった。


「お腹減ったら集中できないでしょ!!!」
「あ…ええと…」
「わかった?」
「は…はい…」


ナギの気迫に押され、サイガはコクコクと頷く事しかできなかった。


「後、ちゃんと寝る事!!疲れが取れないくなっちゃうじゃない!!!」
「…はい」
「ご飯は一日3回!寝れる時は寝る!わかった!!?」
「…一日…3回ですか……」
「3回ですかって、サイガ君はどんな生活してたの!?」
「いや…一日一回食べるかどうかぐらいで…」


確かにVR空間での食事有無は現実世界の肉体的に関係はない。だが、精神的には大有りでこれらを使ったダイエット法も考えられている。第一層でコルを稼げずに、極限の飢餓状態に陥った為命を絶ったもの
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