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第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#7
SILVER CHARIOTU 〜King Crimson〜
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燃え上がる。
「この “焔儀” にて御相手する。存分にな」
 しかしアラストールのその申し出に対し、
白銀の騎士はやや白けたような表情を精悍な風貌に浮かべる。
「これは異なコトを……オレの剣に炎が通用しないのは既に承知の筈。
端から勝負を投げ、我がスタンドを愚弄するか?」
「ならば試してみるがよかろう、貴殿の剣技で本当に我の炎を封殺出来るか、を」
「なれば予言しよう……貴公は、
“貴公自身の放った炎で滅び去る” というコトを……」
 そう言って互いに距離を取り、その全身から空間の軋むような
威圧感(プレッシャー)を立ち昇らせる。 




 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ!!!!




 両者とも、超の付く一流の遣い手同士。
 真正面から向き合えば、付け入る隙は無きに等しい。
 そうして視る者の神経を否が上にも張り詰めさせ、
下腹部に緩慢な痺れを催す緊迫感が周囲に滲みだした刹那。
紅 蓮 珀 式 封 滅 焔 儀(ぐれんひゃくしきふうめつえんぎ)……」 
 アラストールがシャナの声で、
これから刳り出す己が存在を司る、
究極焔術自在法大系内の一領域の深名を、静謐に呟く。
 その声の終わりと同時に、少女の足下から迸る深紅の灼光。
 そしてアラストールは己の眼前で握った拳から、
厳かな仕草で人差し指をピンと立てる。
(えん)
 少女の声でそう呟くと同時に、
銀のリングで彩られた白き指先に灯る、紅い炎。
(がい)
 続いて同じように立てられた中指に。
(ごう)
 薬指。
(れん)
 小指に。
(だん)
 そして最後に立てられた親指に。
 真紅の炎はそれぞれの指先で気流に揺らめくコトもなく、寂然とその光を称える。
「ムゥ……!」
 ソレを認めたアラストールは鋭い呼気と共に
もう一度堅く握った拳を己の内側に大きく引き込み、
そして荘厳なる言葉を凛然とした少女の声に乗せて告げる。
「その身に受けよ……報いの劫火を……!」
 声と同時に、アラストールの灼眼が大きく見開かれ、
堅めた拳が竜の(あぎと) を想わせる勢いで開きその指先から、
5つの巨大な炎弾が凄まじい存在感を伴って飛び出してくる。
 そのたった一つだけでも、眼前に屹立する重装甲で覆われた白銀の騎士を
跡形もなく灼き尽くすのは可能と想わせる、超絶の焔儀。
 神炎爆裂。灼絶の煉撃。
 天壌の流式(ムーヴ)
『炎劾劫煉弾』
流式者名−アラストール
破壊力−AA スピード−AA 射程距離−AA
持続力−AA 精密動作性−A
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