九話:男達の会議
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おも自身の案を通そうとする天草だがぐだ男の覚悟を見て諦める。
「分かりました。では、他の策を考えるとしましょうか」
『うん、ありがとう』
「それならば、ストレートにデートにでも誘ってみればどうだ? 俺にはこの程度しか思いつかなくてすまない」
今度はジークフリートが案を出す。
基本的に控えめな正確なジークフリートではあるがここぞの時の思い切りの良さは素晴らしい。
しかしながら、誰にでも彼と同じことができるとは限らない。
『いきなりハードルが高くない…?』
「何を今さら。女と二人きりなどお前なら幾らでも経験があるだろう」
『いや、あれは友達としてだから……いざ誘うとなると』
若干皮肉気に告げるエドモンであるが当の本人は顔を覆って恥ずかしそうにするばかりである。
普段通りであれば平然と女性と二人きりでも乗り越えられるぐだ男だが本命相手には勇気が出てこない。
「すまない。やはり俺の案では無理があったか……」
『いやいや、ジークフリートじゃなくて勇気のない俺が悪いんだし』
自分の案で相手を不快にしてしまったと落ち込むジークフリートを宥めながらぐだ男はどうしたものかと考える。そこへ新たなる助っ人が現れる。
「よっ、恋のお悩みなら相談に乗るぜ」
『キャスニキ……盗み聞きはよくない』
「人聞きが悪いこと言うなって。偶々聞こえただけだよ」
ここ、アーネンエルベでバイトをするキャスター・クー・フーリン。
略してキャスニキがぐだ男の肩をポンと叩いてくる。
『……誰にも言わない?』
「ああ、ゲッシュに誓ってもいいぜ?」
『破ったら犬料理フルコース+激辛麻婆豆腐十皿ね』
「サラッとエゲツねえこと言うな、お前!?」
新たなるゲッシュを誓わせつつぐだ男は本題に戻る。
『それで何かあるの?』
「いや、普通に女口説けばいいんじゃねえか? お前なら難しくねえだろ」
何とも簡単そうに口説けと言ってくるキャスニキ。
確かに正論ではあるがそれができればこんなところで悩んでなどいない。
しかしながら、一応尋ねてみるぐだ男。
『例えばどんなの?』
「お前の心臓にゲイボルグ! …てのはどうだ」
『でも、キャスニキ槍持ってないよね?』
「ミディアムかウェルダン。好きな焼かれ方選びな」
キャスニキがクー・フーリン兄弟の中で唯一槍を持っていない。
普通に扱えるのだが何故か持っているのは杖といういじめ状態。
それ故に彼の前で槍の話は禁句だ。
『レアでお願いします』
「たく…それだけ度胸があってなんで女一人口説けないのかねえ」
『本命には難しくなる。キャスニキだってエメルさんは口説けてないでしょ』
「あー……ナンパしたらビンタ
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