暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
圏内事件〜聞き込み編〜
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が落とす超がつくレアアイテムだ。
その入手には、努力とか根性とかの理論は無理だ。
ただ単にリアルラック値、それだけを求められてやっと手に入る、まさにレアアイテム中のレアアイテムなのだ。
「……そ、そんだけ凄いアイテムを使ったんだ。そのシャツも、凄い防御力を持ってるんだろ?」
「いやいや〜」
レンはシャツの襟をつまみながら言う。
「防御力はもちろん凄いんだけど、これの凄いとこは別にあるんだよねー」
「何だよ」
んー、とレンは一瞬悪戯っぽく微笑み
「敏捷値の十パーセント上昇」
言った。
「…………………………はぁ?」
一同の言葉が重なったのは、仕方のないことだと思う。
若干引き気味のキリトとヨルコと、相変わらずののんびりとした笑顔で煙管をプカプカ吸っているレンを引き連れて、アスナは転移門から五分ほど歩いたところにある、やや大きめのレストランのスイングドアを潜った。
時間が時間だけあって、店内に他のプレイヤーの姿はない。
一番奥まったテーブルにつき、ちらりとドアまでの距離を確かめる。これだけ離れていれば、大声で叫びでもしない限りは、店の外まで会話が漏れることはない。
ナイショ話をしたいなら宿屋の部屋をロックするのが一番なのだが、それだと逆に聞き耳スキルの高い奴に盗み聞きされてしまう危険性が高まる。
ヨルコも朝食はもう済ませたというので、三人同じお茶だけをオーダーし、速攻届いたところで改めて本題に入る。
ちなみにレンのオーダーは言うまでもない。まだ食うのか。
「まず、報告なんだけど………昨夜、黒鉄宮の《生命の碑》を確認してきたんだ。カインズさんは、あの時間に確かに亡くなってた」
キリトの言葉に、ヨルコは短く息を吸い込み、瞑目してからこくりと頷いた。
「そう……ですか。ありがとうございました、わざわざ遠いとこまで行って頂いて……」
「ううん、いいの。それに、確かめたかった名前が、もう一つあったし」
さっと首を振ってから、アスナが最初の重要な質問を放った。
「ね、ヨルコさん。あなた、この名前に聞き覚えはある?一人は、たぶん鍛冶職人で、《グリムロック》。そしてもう一人は、槍使いで……《シュミット》」
俯けられたヨルコの頭が、ぴくりと震えた。
レンが吸ったパスタがじゅるりと音を立てた。うるさい。
やがて、ゆっくりとした、しかし明確な肯定のジェスチャーがあった。
「………はい、知ってます。二人とも、昔、私とカインズが所属していたギルドのメンバーです」
か細い声に、キリトとアスナはちらっと視線を見交わした。
レンは食べ物を運んでくるNPCウェイターと視線を交わす。
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