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第四十八話 第三次ティアマト会戦に向けて、準備です!
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軍遠征軍出撃の情報はフェザーンを経由して、自由惑星同盟にもたらされた。フェザーンの情報なのであてにはならないが、今回も5万隻を超える大軍が侵攻してくるとの報告である。
「この1年間の間に、三回の侵攻だと?!」
自由惑星同盟評議会での一議員の困惑した叫びが、全同盟の心情を物語っている。ヴァンフリート星域会戦、第二次アルレスハイム星系会戦、そして今回の防衛戦と、1年間の間に3回もの大規模会戦が行われることは非常に珍しい。
ここに書くまでもない事であるが、帝国も同盟も、それぞれにおいては、軍隊は税金によって賄われている。両者の間で決定的に違うのは、主権の存在である。帝国の場合主権は皇帝陛下に帰属する。つまり納税者=主権者ではないが、同盟では納税者たる市民が主権者である。軍隊を動かすのにも市民の支持がいるというわけだ。
よって、自由惑星同盟においては、三度の出兵にかかる莫大な費用の予算取りについては、文字通り紛糾していた。辺境警備艦隊に防衛戦をやらせればいいという者。三個艦隊程度を派遣して、終始守勢に徹し、敵の引き上げを待てばいいという者。この機会に帝国に対し致命的な打撃を与え、帝国の国力を削ぐことこそ、恒久的な同盟体制の維持につながるという者。
議論百出したが、その間にも帝国軍は待ってくれない。そこで国防委員長になっていたケヴィン・ハンスネルはさしあたって、2個艦隊を動員し、予算が下り次第1個艦隊を動員するように議会に提案した。折衷案というわけだ。
ヨブ・トリューニヒトはこの時期国防委員長ではない。ピエール・サン・トゥルーデ率いる保守政党がまだ政権を握っているためである。代わりに在野における有力議員として積極攻勢、軍備増強などを掲げ遊説に精力を注いでいた。
彼の主張は与党の施策のなかでほめるべきところは率直に誉め、非難するべきところは非難するというわかりやすいものだった。わかりやすい論点、人を引き付ける話の展開、そして熱弁に終始しないエビデンスを提示しての討論は、原作にはなかったものである。
これは、シャロンのアドヴァイスが背後にあったものである。シャロンとしてはヨブ・トリューニヒトなどは、いつでも始末する対象であったものの、今だ少将の身では政財界に十分な影響を与えられないと判断。トリューニヒトを出汁にして、徹底的に、それこそ骨の髄まで吸い尽くす策をとったのだった。
そのトリューニヒトとシャロンは、国防委員長の案を折衷的で何ら解決策になっていないと批判。(もっともシャロンは正面切ってではなく、トリューニヒトをスポークスマンに仕立てているのだったが。)トリューニヒトは3個艦隊以上の規模を動員するように議会で主張した。ここまでは野党の他の者と一緒であったが、トリューニヒトの凄みは、それによって加速度的に増える重税に
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