八話:想い
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い心を持つ彼女。
見た目は勿論だが、彼女の美しさとはその心にある。
「人の縁は不思議ですね。初めて出会ったのがぐだ男君が廊下を走って転んだ時でしたね……」
『もしかして怒ってる?』
「ええ、ほんの少しだけ」
そう言って苦笑するジャンヌ。
特別な仕草でもなければ、褒められているわけでもない。
だというのにぐだ男は彼女に見惚れていた。
それは、彼が彼女という存在すべてにある感情を抱いているからにならない。
「でも……こうして仲良くなっていくのは嬉しいものですね」
『……うん』
「私、ぐだ男君ともっと仲良くなれたら良いなと思います」
聖女のような微笑みには言葉以上の思いは込められていない。
彼女にとって彼は仲の良い友達の一人でしかない。
だが、しかし。それを理解してなお、ぐだ男の想いは変わらない。
『俺も、もっとジャンヌと仲良くなりたい』
その言葉と共に彼は心の中で盟約を読み上げるように宣言するのだった。
俺は―――ジャンヌのことが好きだと。
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