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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百四十一話 困惑
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いもあるのだろうが、伯爵家の令嬢が副官任務を学んでいるのだ。多少の事は我慢するべきだろう。

同盟軍の人事が決まった。大体予想通りだが、予想から外れた部分もある。グリーンヒル総参謀長だ。彼が総参謀長になるという事は、彼が軍の不平派を押さえるという事になるのだろうか? それとも別の人物が不平派を率いるという事になるのだろうか?

ヤン・ウェンリーを目立つように大将に昇進させ、最前線に送った。その一方でグリーンヒルを総参謀長か。偶然だろうか? いや、それは無いな。大敗北をした遠征軍の総参謀長を宇宙艦隊の総参謀長になどありえない。

グリーンヒルを左遷すると不平派に担がれると考えた人間がいるのだろうか? だとすると何処まで読んでいるのだろう、不安が有る。誰がこの人事案を考えたのかは分からないが、手強い相手がいる。注意が必要だろう。


ボルテックはどう受け取ったかな。一時凌ぎの懐柔と取ったか本気と取ったか……。出来れば彼には味方になって欲しいものだ。帝国の改革派には平民達の生活の向上を考える人間は大勢いるが、交易、通商面からの帝国の整備を考える人間はいない。

帝国領内だけではない同盟も含めて宇宙全体を見る眼を持っている人間が必要だ。それにはやはりフェザーン人が良い。ボルテックを中心にフェザーン人を積極的に取り込んでいく必要があるだろう。

ボルテックは早期に内乱が起きるとは考えていなかった。つまり勅令の事は知らなかったということになる。貴族たちにも知られていないと見て良い。改革の勅令が発布されるまで後五日、なんとか凌げそうだ……。




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