第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
夜叉丸
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イタイイタイ――――
なんでなんで? なんで僕ばっかなの? なんで夜叉丸が僕を殺そうとしたの? 僕の味方は夜叉丸だけだと思ってたのに。心の傷を治せるのは愛情だけって言ってたの夜叉丸でしょ? 夜叉丸が僕の傷を治してくれるんじゃなかったの? なんで? なんで? なんで――?
――やしゃまる……っうぁあああああああああああ!!――
冷たい刃をねじ込まれたようだった。脳がきりきりと痛む。思考を拒否する。優しい夜叉丸が、唯一の味方だと思っていた夜叉丸が自分を殺しにきたという現実が凶器になって襲い掛かる。あふれ出した砂がその凶器から我愛羅を守ろうとするかのように渦巻く。
そしてその凶器が導いたのは、我愛羅の狂気だった。
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