暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第238話 秘密
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いなかったから――そこに疑問は感じなかった様だ。

「はい! ユウキやランさんと匹敵――それ以上と訊いて、本当にドキドキしていますっ。ですが……、あなた方の意向も訊かずに申し訳ありませんでした。……改めて、お願いをします。どうでしょう? 引き受けてはもらえませんか? 私達は、コンバートしてまだあまり経っていないので、十分なお礼が出来ないかもしれないんですが……」

 金額を提示すべく、トレードウインドウを操作しようとするシウネー。
 だが、アスナは勿論、レイナも両手で制止した。

「あ、いえ。ボス戦をしようと思えば、経費が山の様にかかってしまいますから」
「そうですそうです。手持ちのお金は、ボス攻略に回した方が良いですよっ!」

 この辺りからも返答で、アスナとレイナの答えが判ったシウネー。そして、ランやユウキも同様だ。

「う〜ん、ね? お姉ちゃん。報酬なら ボスを倒せた物でも十分過ぎるよね??」
「ええ。この少数人数で倒す事が出来たら――。目もくらむ程のお金やアイテムがあるでしょうから」
「じゃ、じゃあ、引き受けていただけるんですか!?」
「ええと――少し、待ってくださいね」

 ぱっ、と花開く様に笑顔になったシウネー、それに連動する他のメンバー。皆を少々抑える様に手を返すと、アスナは深呼吸をした。いい加減な対応はしたくない、と強く思ったのは、このギルド《スリーピング・ナイツ》の皆の真剣さを感じ取ったから、に尽きるだろう。レイナも一緒に頷く。
 ただ、混乱気味だった、と言うのは否めない。

 《絶剣》や《剣聖》の話を訊いて、興味を抱いたのは、つい先日の事であり、そこから 実際に剣を交え――そして リュウキとの息も詰まる戦いを見て、――あれよあれよと言う内に、最前線にまでご招待され、少数精鋭のボス攻略に誘われて。

 云わば、展開の移り変わりが、ジェットコースターの如く早い。
 早いからこそ――、ジェットコースターの様に、ドキドキと胸を躍らせる結果にもなった、と言うのも否定できない。

 今目の前で、目をキラキラと輝かせながら見ている少女、ユウキは 返答を今か今かと待ちわびている様子だ。この笑顔を曇らせる様な返答をしたくない――と言う想いも何処かにあった。

 そして、この何処か不思議な剣士たちと、きっと仲良くなれるだろうと言う確信に似た何かも感じた。

「うんっ」

 レイナもアスナと同じ気持ちだった様だ。アスナと目があったと同時に、にこっ と笑顔を見せながら頷いていたのだ。

「リュウキくんは―――?」

 アスナとのアイコンタクトを済ませたレイナは、紡ぐ様にリュウキの方を向いた。
 今の所、リュウキは言葉を何も発しておらず、位置的に3人の中では一番後ろにいる為、どういう表情をして
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