Operation 01
出会い
Mission1「砕けた空」
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なった人の数は多く、兵器の数と人の数が釣り合う状況ができた。新人が圧倒的に多かったものの、それをカバーしたのがISAFのベテラン兵達だ。
彼らは攻めるよりも前線の維持に努め、最大の反撃作戦をとるための準備を行っていた。だが、その矢先に思わぬ事態――――――人類にとって有利なことが起こる。
艦娘の出現である。だが、これに関しては諸説多く、謎に包まれている。
もともとは深海棲艦と似た系列だと考えられたのだが、彼女たちを調べれば調べるほど人間と変わらないことが次々と判明していったのだ。まるで人間みたいに食事をとり、喋り、考え、愛し、愛され、そして完全な人格が一人一人ある。兵器と人のはざまながら、その姿はもはや人とも大差がない――――――いや、人であった。
それに伴って海軍は急遽テストケースとしてノースポイント・ニューフィールド島に小規模ながら鎮守府を建設、提督を一人抜粋し様子を見た結果確実な戦果を上げつつ他所艦娘の存在が確認、数も増えたということからついに海軍は艦娘・提督主体へと動いていく。
しかし、艦娘を人として扱うのか、兵器として扱うのかで議論が紛糾する。もちろんこれはISAF内で完全に分裂し、穏健派と強硬派の2つに分かれた。といっても、軍事大国エルジアやベルカが強硬派に回って、ノースポイントを主体とした国々は穏健派に分かれるという、単純な構図に陥っただけであって、まだよかったのだが。それに合わせ世論も様々な意見が出され、艦娘についての扱いはより慎重になっていく。
このころは各地の鎮守府でも平常から一転、一部提督によって艦娘を虐待する鎮守府、いわゆる「ブラック鎮守府」が生まれてきたのもこの頃である。一部内通者によって順次取り締まりは行われていたものの、それでも気付かれないように偽造を重ねた鎮守府も少なからずあり、今でも残っている。
また戦線においては奪還作戦は停滞し深海棲艦の侵攻頻度も減る。それはISAF内での艦娘についての一連のこともあってからか、それらが沈静化してからということを予定している。すでに艦娘に関する法整備も行われ、ノースポイントでは艦娘は人と全く等しい権限を持つとし、人との区別は名目上にとどめるという法案はノースポイントの首脳陣によって行われ、穏健派は次々とこの法案を各国で施行した。
ともあれ、現在の状況は膠着状態にある。戦争初期に比べれば、今は戦線も落ち着いている方だ。また、海はダメでも空での人員輸送は高高度飛行によって解消され、何とか提督の移動ルートとして使えている。
それから時は過ぎ………
今は2008年7月3日。ユリシーズが降って9年が経った日。セレス海方面の最前線「サンド島」へ
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