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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第十三話 ファーストアラート 3
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ただ一人残されたアスカ。
何もできない自分に苛立つ。
そんな彼をあざ笑うかのように、事態は悪化する。
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者、始まります。
outside
エリオとキャロが無事にセットアップできたのを、アスカはヘリの中のモニターで確認した。
「……」
既に閉じられたハッチを恨めしげに睨む。
「くそっ!情けねえ……」
仕方が無いとは言え、出撃できない自分に無性に腹が立つ。
「そんな事はないだろ。ちゃんと”お兄ちゃん”できてたぜ」
カーゴの中のスピーカーから、コクピットにいるヴァイスが軽い口調でアスカに話しかける。
「茶化すんならやめてくださいよ、陸曹。そんな気分じゃない」
不機嫌そうにアスカが答えた。
「なに言ってやがる。出撃できないなりに、ちゃんと仕事が出来てたぜって褒めてやってんだぞ」
からかうような言葉であったが、ヴァイスはアスカの気持ちは痛いほど分かっている。
仲間が出撃しているのに、出撃できないと言うのは屈辱以外の何物でもない。
ましてや初陣。この先を占う意味でも大切な任務の筈だ。
まして、可愛がっているエリオとキャロを見送らなくてはいけない現実。
どれだけ自分の置かれた状況を呪っただろうか?
「仕事ね、オレはフォワード。前線に立つのが仕事だ。女子供を笑顔で送り出すのが仕事じゃねえ。出撃できなけりゃ、あいつらの盾になる事もできねえ」
ヴァイスの思った通り、アスカの心中は穏やかではない。
言葉から悔しさがにじみ出ている。
だが、それでも隊長の命令は絶対である事を、ヴァイスは教えなくてはいけない。
「イッパシな口をきくな、小僧!隊長は……」
「わかってる!」
ヴァイスを遮るようにアスカが叫んだ。
「分かってますよ!タイミングの悪いデバイス変更だった、割り切ればいい!でもキャロの事は全然ダメだった!」
「キャロの事?」
意外な言葉に、思わずヴァイスが聞き返した。
「オレは最初、キャロは実戦を怖がっていたと思ったんですよ。でもそうじゃなかった。キャロは……自分の力を、竜召還の力を怖がっていたんだ。隊長はそれを分かっていた」
アスカはヘリの壁に背中をつけ、自分の掌を見た。
「妹ってのは難しいっスね。こんなんで兄貴代わりなんてできんのかよ……」
「……」
ヴァイスはそれ以上話しかける事はできなかった。
(難しいぜ、妹ってのは)
ただ、そう心の中で呟くヴァイスであった。
アスカside
ヘリのモニターからの映像でしか外の様子を伺えない。
苛立ちを覚えながら
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