暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン53 鉄砲水と黒騎士の刃
[10/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
導帯域?くそっ、激流葬が……」
「あ、危なかった……」

 半魔導帯域はその効果により、互いのメインフェイズ1の間フィールドのモンスターは相手のカード効果の対象にならず、カード効果でも破壊されない。もしこれを使わず激流葬を喰らったとしても、万丈目のダークソードは破壊された時遠心分離フィールドでその素材モンスターを特殊召喚できる。用心のために使ったカードだけど、結果的には大正解だったらしい。

 地縛神 Chacu Challhua 攻2900

「まあいいさ。俺のライフはまだ4000、そのダイレクトアタックをしたとしても……」
「最近ワンショットキルばっかりだねぇ……ゾンビ相手だと出しやすいのかな?装備魔法、巨大化を装備!僕のライフが万丈目よりも下だから、チャクチャルさんの攻撃力は2倍!そして地縛神はその効果により、相手プレイヤーにダイレクトアタックができる!これで終わらせる、ミッドナイト・フラッド!」

 地縛神 Chacu Challhua 攻2900→5800→万丈目(直接攻撃)
 万丈目 LP4000→0





「ぜい、ぜい……はぁ、んじゃね万丈目」
「万丈目サンダ〜……おいおい清明、勝ち逃げなんてずるいじゃないかー……なあ、みんな?」
「みんな?」

 聞き返した直後、たまたま背後にあったドアが開く。そこから出てきたのは、総勢10人以上のゾンビ軍団。なるほど、こっちが逃げてるつもりでも、まんまと誘導されてたってわけか。

「最後にひとついいことを教えてやるよ、清明。お前たちが体育館に立てこもってることは、俺たちもとっくに知ってるんだぞ?ただ急に行ったって逃げられるだろうから、しばらくは様子を見るけどなあ。なにせ食料は全部おれたちが抑えてるんだ、いつまでも中にはいられないだろう?だからお前が体育館から俺を引き離そうとしてる様子、見てて笑っちまいそうになったぜ。さあ、わかったら俺とデュエルしようぜ〜」
「そういうことか……!」

 ゾンビたちは馬鹿だから隠れ場所に気づかなかったんじゃなくて、その狙いは最初から兵糧攻めにあった……なんとしてもこの情報、持って帰って伝えなくちゃいけない。

「おっと、逃がさないぜ〜」

 じりじりと迫るゾンビ軍団。またさっきみたいにカードの実体化で切り抜けるか……と思った刹那、僕とゾンビ軍団の間に見覚えのあるボール状のものが投げ込まれた。と、そのボールが小規模な爆発を起こして辺り一面に濃密な煙が満ちていく。視界が奪われたところでいきなり手首のあたりを何者かに掴まれ、思わず振りほどこうとしたところで耳元で抑えた声がした。

「手のかかる先輩ですね。早く逃げますよ」
「葵ちゃん……センキュ!」

 掴まれた手を引っ張られるのに合わせ、煙にまぎれて走り出す
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ