第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#5
TOWER OF GREY〜Illegal Needle〜
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ラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ―――――――――――――!!!!!!!!!!!!!」
けたたましいスタンドの咆吼と共に夥しい数の拳撃の嵐が、
山と積まれた散弾式廻転重火器が爆裂一斉総射されたかの如く、
狂乱の超弾幕が白金の迸りと共に眼前を埋め尽くす。
(ス、スゴイッッ!!)
青年の背後にした少女も、心中の蟠りも一瞬忘れて魅入る程の拳嵐。
正確に視て取れるのは半分に充たず、数えられるのは更にその半分に充たない。
今まで共にした戦いの中で、その力量を充分に認めてはいたが
まさかコレ程だったとは。
否。
明らかに以前よりも遙かにその威力が向上っている。
数多の戦いと幾多の訓練を通して、確かにこの青年は 「成長」 している。
自由自在、恣 に銀河と星雲とを翔け巡る、
白色の彗星で在るかの如く。
だ、が。
その白金に輝く乱撃の超弾幕はスベテ、昏い灰色の燐光を放つ蟲型の飛行スタンド、
『灰 の 塔』 を擦り抜け虚空の彼方へと消え去る。
触れ得たのは残像、或いは常軌を逸した超スピードが生み出す幻影。
目標であるスタンド本体には掠りもせず、
その異形なる外殻にも半透明の羽根にも擦り傷一つ付いていない。
スベテは刹那の間。
一秒にも充たない時の中。
ソレにも関わらず。
「か、躱された……片手ではなく両手のラッシュのスピードさえも……
なんという凄まじいスピードのスタンドだ……!」
背後にいたジョセフがその驚愕を抑えるコトもなく声を漏らす。
『ククク……例えここから一センチメートルの距離より、
100丁の拳銃で一斉に弾丸を発射したとしても、
弾丸はオレに触れるコトさえ出きん。
最も、弾丸で 『スタンド』 は殺せぬがな』
まるで機械合成音のような、ノイズを伴う無機質な声で、
スタンド、『灰 の 塔』は傲然とそう告げる。
(ス、 『幽波紋』 って、こんなに強かったの……!?
今まで私が討滅してきた遣い手とは、明らかに次元が違う……ッ!)
青年の背後でその真紅の瞳を見開く少女の様子を
目敏く見据えていた蟲型のスタンドが、耳障りな羽音共にシャナへ告げる。
『クククククク……3流どころの能力者を、10人かそこら
倒してきただけでイイ気になるなよ? “マジシャンズ”
お前が今まで倒してきた “スタンド使いだと想っていた者” は、
エンヤ殿が 『ある方法』 を遣い生み出された、いわば即席のスタンド能力者。
モノを知らぬ幼子のような者。故にその経験も技術も我等には遠く及ばん。
DIO様の側近足る我
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