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STARDUST唐eLAMEHAZE
第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#5
TOWER OF GREY〜Illegal Needle〜
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言葉を(まるで)聞いてなかったらしく各々勝手に
旅行鞄の中から自分のスマホを手にし始めていた。
「おい、花京院。レーザー回線で番号送っとけよ」
「私の番号、メールのアドレスと合わせて送っといたわ。
花京院のと合わせておまえの番号こっちに送って」
「他にも色々と機能があるみたいだね。
チュートリアルが付いてるけど
全て把握するには骨が折れそうだな」
 承太郎は怜悧なメタリック・プラチナ、シャナは眼にも鮮やかなクリムゾン・レッド、
花京院は森厳な色彩のディープ・グリーンのスマホをそれぞれ手にし、
互いに喧しく情報交換を行っている。
「オイ、どーでもいいがアドレスの一番上にもう
ジジイの番号入ってやがるぜ。顔付きで」
「ホント。私のにも」
「ボクのもだ」
「……」
 自分なりのサプライズのつもりだったが、
何故か若者達の反 応(リアクション)は想っていた以上に薄い。
「気持ち悪ぃな。こんなモン削除だ、削除」
「かける頻度が高い順に並べ替えた方が合理的よね。
私は3番目位にしておくわ」
「まぁ、ボクは、このままで」
(……)
 必死に勉強して、画像のアイコン作成まで覚えたというのに。
 何故か誠実な青年にフォローじみたコトまで言われる始末。
 ソコに無情に流れる、館内アナウンス。
「ン? もう 「時間」 か。行こうぜ」
「他の機能は飛行機の中で覚えればいいわね」
「機内では電源落とさないとダメだよ。シャナ」
 自分の存在に気づかないのか、知っていてわざと無視しているのか、
それもコレが「世 代 の違 い(ジョネレーション・ギャップ)」とかいうヤツなのか、
離れていく若者達を見送りながらジョセフはそのまま棒立ちとなる。
盟友(とも)よ……)
 小さくなっていく彼の姿に対し、異世界の友人が心中で呟いた愁いの声が届いたか否か。
 何故か視界が滲んで劣化していく中、ジョセフは最後までグーを出したままだった。




【2】


 紆余曲折在ってようやく入った航空機内。
 ファースト・クラスなのでリクライニング・シートはゆったりとしていて
座り心地は良い。
 10:30に離陸した成田発エジプト航空965便は途中幾つかの国の空港を経由し、
速ければ翌日の3:00には目的地であるカイロに着陸する。
 シーズン外の平日、しかも午前中なので空席が目立ち
旅行客らしき者も殆どいないので周囲の人の気配は閑散としている。
 スーツ姿の人間が多くその大部分が時差惚け対策の為に浅い眠りについていた。
 無論ソレはジョセフ達一行も例外ではなく、特に承太郎とシャナは昨晩
ロクに睡眠を取っていないので動く旅客機内独特の雰囲気にその身を委ね離陸して早々、
まるで互いの魂を交換するかのように共
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