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STARDUST唐eLAMEHAZE
第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#5
TOWER OF GREY〜Illegal Needle〜
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ャナは不承不承振り上げた拳を降ろす。
「ここはボクの静なるスタンド、
法 皇 の 緑(ハイエロファント・グリーン)』こそが
ヤツを始末するのに相応しい」
 そう花京院が言い終わるのとほぼ同時に、
背後から空間を歪めるような異質な音を伴って彼のスタンドが出現する。
 宇宙人、或いは未来人のような特異なフォルムを高貴なエメラルドの燐光で包まれた
“遠隔操作型スタンド” 『法 皇 の 緑(ハイエロファント・グリーン)』 が。
 その姿を認めた蟲型スタンドは、
再び無機質な声を耳障りな羽音に絡ませながら、
その翡翠の奏者へと語りかける。
『花京院 典明か? DIO様とエンヤ殿から聞いてよーく知っているぞ。
アノ最強のスタンド使い 『亜空の瘴気』 ヴァニラ・アイスにも随分と眼をかけられて
いたそうじゃあないか? 組織での将来が約束されているにも関わらず
その全てを捨て、敵側に寝返るとは理解に苦しむな』
「黙れ……」
 花京院はその怜悧な風貌にやや陰を落とし、空中で停止するスタンドに告げる。
 両者の間に立ち込めるその険難な雰囲気を敏感に感じ取った少女が、
脇にいる承太郎の制服を引く。
「大丈夫……なの……? やっぱりあいつ、元居た組織に未練があるんじゃ……」
「そう想うか?」
 問いかけられた無頼の貴公子は、疑惑も危機感もその表情に微塵も現さず、
寧ろ余裕すら感じさせる態度で少女にそう返した。
「……想わない」
 その彼に当てられたのか、少女は一言そう告げ眼前に視線を戻す。
『フッ……何なら、このオレからエンヤ殿に取り直してやっても良いのだぞ?
お前ほどの 『スタンド使い』 ここで殺すには惜しい。
それにわざわざ負けの決まった相手に付くコトもなかろう?
賢いお前なら理解出来るな。ン? 二人でこいつらを皆殺しにしようじゃないか』
「黙れと言っているんだッッ!!」
 己の過去を断ち切るかのように、花京院は清廉な声で叫んだ。
「ボクは自分の 「意志」 でDIOを斃すと決めたんだ!!
誰に強制されたわけでも請われたからでもない!!
余計な御託はここまでだ!! さあッ! かかってこい!!
灰 の 塔(タワー・オブ・グレー)ッッ!!』 臆したのか!!」
 凛としたその声に、 奇虫はやや興が削がれたかのように一度沈黙し
やがて口を開く。
「フッ、もう少し頭の良い男だと思っていたが。失望したぞ、花京院 典明。
自分のスタンドが「静」だと解っているならオレには挑むまい……
スタープラチナに劣る貴様のスピードでは、このオレを捉えるコトは絶対にできん」
「さて、ソレは、どうかな」
 奇虫のその宣告に対し花京院は、
流麗な動作で左手を右肩口、そして右手を左脇腹の位置に置き、
厳粛なスタンド操作の構
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