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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百三十七話 敗戦の爪跡
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しふざけたまねをしないようにとヴァレンシュタイン元帥が脚本を書き、その通りに全てが動いた。同盟は十万隻の艦艇と一千万の兵を失ったんです……」

搾り出すような声だった。ヤンは苦しんでいる。この男がこんな姿を見せることがあるとは想像もしなかった。いつも飄々として何処か頼りなげなこの男がまるで毒を飲まされたかのように苦しんでいる。

「もう、分かったでしょう。私はヴァレンシュタイン元帥に負けたんです。これ以上無いほど完璧に。この敗戦の責任は私にあるんです……」





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