第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#3
DETERMINATIONU 〜真意〜
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感じ取った花京院は、
シャナの白い首筋にかかったペンダントを、繋いでいる銀鎖の留め金を
片手で外して手に携える。
同時にジョセフも、承太郎と同じく吸い寄せられるように、
DIOの許へと歩み寄っていた。
宿命の邂逅。
光と闇の相剋。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!
(“頂の座” ……ッ!)
(『エンヤ』 様……!)
花京院とアラストールが、
DIOの両脇に位置する美女と美少女を認めた瞬間、
同時に心中で叫ぶ。
棲む世界が違うとはいえ、何れもかつての同胞。
袂を違えたとはいえ、その胸の裡は吝 かではない。
「……」
「……」
対照的に視線を向けられた両者は、
各々何も云わず表情も変えず
ただ二人を一瞥しただけで眼前へと向き直る。
スタンド越しからでも伝わってくるような、
燃え盛る凄まじい怒りにその身を震わせる
己が最大の 『宿敵』 に対して。
一方その両者の視線を一身に受ける無頼の貴公子は、
その二人の存在など “眼には入らず”
捲くれ上がる寸前の瞳孔でたった一人の男のみを睨みつける。
たった今からでも、そしてたった一人でも、
最終決戦の火蓋を切ろうとするかのような熾烈なる気炎で。
「テメーが!! 『DIO』 かッッ!!」
空間を震わせ大地をも鳴動するような喚声で、
承太郎がDIOに向けて叫ぶ。
ソノ背後から、全身から、抑えようにも抑え切れない
白金の幽波紋光を周囲に迸らせながら。
問われたソノ男は、妖艶な口唇に心融かすような魔性の微笑みを浮かべ、
人間とは想えないような甘い声で言葉を返す。
「クククククククク……初めまして、かな?
空条 承太郎。そして、」
「テェェェェェェェェェェメェェェェェェェェェェェ―――――――!!!!!!」
言葉が終わる前に、承太郎は血に塗れた拳でDIOに殴りかかった。
こいつだけは許せない。
こいつだけは赦さない。
オレのこの世で一番大切なモノを、
無惨に踏み躙ったこいつだけは!
火を吐くような渾心の想いで、DIOのその悠麗な貌に
己が拳を限界以上の力で叩きつける。
しかし。
(!?)
次の瞬間、承太郎の拳はDIOに触れるコトなくその後方に突き抜けてしまった。
本来来るべき筈の反動を失った承太郎の躯は、
大きく体勢を崩して前のめりに蹌踉めく。
「フッ、マジシャンズ共々、性急なコトだ」
己の背後に突き抜けた承太郎に視線を向けず、
DIOはその瀟灑な衣装で包まれ
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