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Eipic8-Aきっと分かり合えたなら〜Rusylion & Subaru〜
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だきます」

『うん。ありがと、ティア』

ティアが1人離れていって、あたしとルシルさんを2人きりにしてくれた。ティアを見送った後、「君から話をしてくれて嬉しいよ、スバル」ルシルさんがとっても優しい声であたしの名前を呼んでくれた。鼻の奥がツンとなる。一瞬でルシルさんと初めて会った時のことが脳裏に過ったから。

「あたし、ずっとルシルさんに謝りたかったんです!」

そう口にしたら堰を切ったようにこれまで伝えたかったことが溢れてきた。

「お母さんが死んだこと、全然ルシルさんの所為じゃなかったのに! ルシルさんだって大変な目に遭ったのに! あたしはルシルさんに酷い事ばっかり言って!」

――うそつき! 一緒に帰って来るって言ったのに! おかーさんは大丈夫って言ったのに! 約束したのに!――

「ごめんなさい!」

――だいっキライ! うそつきなんてだいっキライ! うそつき!――

「ごめんなさい!」

――かえしてよ! おかーさんをかえしてよっ! かえしてよっ! 約束したんだからかえせ!――

「本当に・・・本当にごめんなさい!」

――おかーさんの代わりに・・・ルシルさんが・・・死ねばよかったんだ!――

「ルシルさん! あたしは! あたし・・・あたし・・・!」

涙が溢れてくる。深く頭を下げて何度も謝る。

「クイントさんを守れなかったのも、スバル達との約束を果たせなかったの事実だ。だから恨まれて、憎まれて当然だって。これまでずっと思ってきた。だけど・・・。こうして許されると、やっぱり嬉しいな」

「ルシ・・・っ!!」

顔を上げてルシルさんを見ると、ルシルさんの目から涙が流れてた。あぁ、あたしは本当に馬鹿だった。もっと早く、ルシルさんと話していれば良かった。ルシルさんの涙と嬉しげな表情を見て、「今まで本当にごめんなさい!」あたしの涙がさらに溢れてきた。

「ありがとう、スバル。俺を許してくれて。ありがとう」

「っ! あ、あたしの方・・・こそ! あたしのこと・・・! 悪く思わないでくれて・・・! 優しく・・・話してくれて・・・! ありがとう・・・ございます!」

ルシルさんの優しさが嬉しい。もし他の人だったらここまであたしを大事に思ってくれなかったはずだもん。自分だって大変な目に遭ったのに、いくら幼いからと言って、代わりに死ねばよかった、なんて言われたら普通は怒ったり、冷たい態度を取っちゃったり、今後絶対に関わらない関係になるはず。

「あの、ルシルさん」

涙を袖で拭いながら、「今度、お母さんのお墓参り、一緒に行ってくれますか?」そうお願いしてみた。ルシルさんは毎年お母さんのお墓参りをしてくれてる。だけど一度も顔を合わせることがなかった。お父さんからは、ルシルさんがあ
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