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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第38話 2人の真実
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ユイは自分が座っている黒い立方体の石机を指しながら言った。
「!!…まさか……その石は……!!」
思わず立ち上がり叫んだカゲヤにキリトは戸惑いながら訊いた。
「どういうことだ!?カゲヤ」
「あの石は恐らくGMがシステムに緊急アクセスするためのコンソールだ。ユイの記憶が戻ったのはその石に触れたせいだろう。だが、それと同時にカーディナルがユイに注目してしまった」
「ユイは……どうなるんだ……?」
「今、コアシステムがユイのプログラムを走査しているだろう。多分、すぐに異物という結論が出され………ユイは消去される」
「そんな……そんなの……」
「なんとかならないのかよ!この場所から離れれば……」
2人の言葉にもユイは黙って微笑するだけだった。
「パパ、ママ、ありがとう。これでお別れです……」
「いや、まだお別れじゃない……」
カゲヤはユイの言葉を即座に否定する。
「え……?」
戸惑うユイをカゲヤは抱き上げるとアスナに預ける。
「アスナ……ユイを頼む……」
「う、うん……」
「カゲヤ……何をするんだ?」
カゲヤは黒いコンソールの前まで行くと、表示されたままのホロキーボードを素早く叩く。
「このコンソールがあればユイを助けられるかもしれない。キリト、手伝ってくれ」
「カゲヤ……お前、一体………」
「後でちゃんと説明する。今は時間がない。頼む……!」
「………わかった。何をすればいい?」
「GMアカウントでシステムに割り込む。キリトはユイのプログラムを走査しているコアシステムを妨害して、できるだけ時間を稼いでくれ」
「りょーかい」
キリトはカゲヤの隣に並びホロキーボードを叩く。
カゲヤとキリトの眼前に巨大なウインドウが出現するし、高速でスクロールする文字列の輝きが部屋を照らし出す。
呆然とアスナとサキが見守るなか、カゲヤとキリトは更に幾つかのコマンドを立て続けに入力する。
小さなプログレスバー窓が出現し、横線が右端に向かってゆっくり進んでいく。
横線が丁度半分まで進んだところで不意に黒いコンソール全体が青白く光り出す。
それと同時に進んでいた横線が急に遅くなる。
「まずい……!キリト!5秒時間を稼いでくれ!」
「わかった!」
叫ぶと同時に2人の手が高速でホロキーボードを叩く。
ホロキーボードを叩くカゲヤの前には沢山のウインドウが出現し、更に数が多くなっていく。
何重にも重なったウインドウが増えていく中、カゲヤが一際高くホロキーボードを叩いた瞬間、無数のウインドウが一気にカゲヤの目の前に集中し1つのウインドウが出現する。
1番上にはシステムログインと表示されてあり、その下にはIDとパス
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