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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
東馬の過去 始まり編
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「あん?」
「「なんでもないです」」
「よろしい」
五月蠅い二人を黙らせる。
「ボス、救急箱と急増ですが、木材で固定具を作りました」
「ああ、メリル。すまんな、ありがとう」
私はメリルにお礼を言って、まず子供のズタボロな服を脱がせ、傷口に薬を塗っていく。
「……………………」
―?????傷口に染みるから起きても不思議ではないんだが……それだけ血が抜けてるって事なのか?
私はそんな疑問を持ちながら、傷に薬を塗っていき、右腕を固定具で固定する。
「よし、これで問題ないだろ」
「…………………………」
処置を済ませふと隣を見てみると、東吾が子供の顔をじっと見つめていた。
「?どうした、東吾?」
「あ、いえ。なんでもないっす」
「???」
こいつは時々よくわからんからな。
月神
(
つきがみ
)
東吾。こいつを仲間にしたのは丁度二年前。私が少しヘマしてしまい、敵に囲まれた際、どこからともなく現れて、私の窮地を救った。
その時の第一声が
『いやぁっ!窮地に陥った女の子をカッコイイ僕様が助ける!ラノベでは王道っすからね!当然の事っすよ!!』
すぐにわかったな、こいつオタクだと。
まあ、その後なんやかんやで仲間になった。そしてわかった。こいつ、滅茶苦茶強いのだ。
下手すると、双覇並に強い。すなわち、肉弾戦、というか接近戦でこちうに勝てる奴は早々いないという事だ。
「ほら、処置は終わったんだから、さっさと出てった出てった」
私がそう言うと皆部屋を出ていく。私自身も料理の支度をしないといけないので、部屋を出る事にした。
その時、私が気づかなかった。
「まさか、そうなのか……?姉さん……」
東吾が、そんな事を呟いている事を私は気づけなかった。
それから数日が経ち、子供が目を覚ました。名前は上月東馬。あの付近に住んでいた子供だったらしい。
傷が癒えたら家に帰そうと言ったんだが
「いえ、行きたくないです……行った所であそこにはもう誰もいないですし……僕は、独りぼっちなんです」
それを聞いてわかった。この子の親は既に死んだという事が。
だったら、親戚に頼めばいいとも思ったのだがそれを言った瞬間
「嫌ですっ!!あんな自分達の私利私欲しか考えてない人達の所になんか行きたくないっ!!!」
頑ななまでに拒否した。そこでもう一つ仮説が生まれた。
この子の両親は、もしかしたら親戚一同に殺されたんではないかと。
「じゃあ、どうする?お前には帰るべき場所がないって事になるが?」
「…………………ここに、置いてください。なんでもします!あんな
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