第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#2
SCARLET MIRAGE
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以上の成果に、二人のスタンド使い達は
充足した表情を秀麗な風貌に浮かべる。
「【タンデム・アタック】
本来スタンドに予 め 「命令」 をインプットしておいて、
「本体」 との 「同時攻撃」 を可能とする術。主に虚を突く技だったが、
ソレを 「応用」 すりゃあこーゆーコトも可能になる」
「イイカンジだ。 “自分の身を護れ” や “相手を攻撃しろ”という大雑把な命令ではなく、
具体的な 「技」 を連続してイメージしスタンドパワーを操作、
直接スタンドに叩き込む事でより力強く精 密に機動くとはね」
「初めは力み過ぎで “繋がり” が悪かったが、
鋭く細かく 『連係』 を組み立てるコトでその廻転も飛躍的に上がって行く。
後は “デケェの” を、一体どのタイミングでスタンドに放り込むかと言った点だが、
コレばっかりは一概にあーだこーだと決められねーな。
場数踏んで感覚に沁み込ませるしかねぇか?」
「確かにソレは戦闘の状況に拠るからね。
寧ろ形式化しない方が良いだろう。
その方が状況に応じて千変万化出来る強みにもなる。
ボクらの 『能力』 はもうDIOを通して敵全体に知れ渡っているだろうから、
“知られてもマイナスにならない” 能力を開発していった方が得策だ。
幾らスタンドの破壊力が向上っても、
ソレが命中たらなければ何の意味もないからね」
怜悧な立ち振る舞いで、 自説に対し適確な意見と正鵠な助言を返す花京院。
「……とはいえ、想ったより精神の消耗が激しいな。
調子こいて遣い捲ってりゃあ、
負けの込んだ博打みてーにすぐに神経が擦り減っちまう。
どーやら追撃や反 撃、ここぞという時の決め処で出した方が良さそうだぜ」
「賛成だ。あくまで 『流法』 の一部。
戦術の幅が少し拡がるくらいに考えて於いた方が無難だね。
頼りすぎもよくない。他の技が鈍るからね」
「……」
再び。
異論の付けようの無い、ほぼ完璧な回答。
“頼れるヤツだな” と、承太郎は純粋にそう想う。
今まで、自分に真の意味での 『友人』 等、只の一人もいなかった。
そして、これからもきっと現れないのだろう、そう想っていた。
でも、 『花京院』 は、そうではないのかもしれない。
コイツと なら、 “スタンド” や “宿命” そういったモノとは全く無関係に、
共に居るコトが出来るのかもしれない。
何の他意も余分な気遣いも、なにもなく。
ただソレが、当たり前で在るかのように。
「……」
らしくもない、自分でも気恥ずかしいコトを考えているというのは重々承知していたが、
何故か
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