35話 サイコミュニケーター 3.10
[4/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の放出を見た。それは真っすぐダカールへとむかった。
* 連邦議事堂 予算委員会
コリニーは冷や汗をかいていた。エゥーゴ派閥の大体退出し、中立派閥、ティターンズ派閥が居残り、コリニーの独壇場になる予定だった。
ところがだ。ゴップの持ちだした連邦憲章から事態が変化した。ゴップの話と経済界と繋がり有る議員たちによる損得勘定がコリニーの持ちだした終戦へ向けての思想とその後の展開を座礁させた。コリニーは最初の内は忌々しい俗物らがと考えていたが、民主主義思想として以上以下でもない多数決の理論がコリニーを震えがらせた。
「人はシンプルに生きるのが一番なんだよ。コリニー君」
ゴップはそうコリニーへ語り掛けた。コリニーは慌てて反論した。
「それでは・・・戦争が終わらない。強権な統一連邦体制の構築を・・・」
「人が望んでいるのは今日の豊かさとほんの少し先の幸せだ。10年後までは良いだろうが、100年後までは予測など無為だよ。君らの活動は結果今日の事態を招いた。人は欲してあらゆる可能性を追い求めてこそ明日の糧となる。それを抑制しようとしたことがここにいる議員らやその応援者たちを無視したと同義なんだよ」
「あ・・う・・・」
コリニーは言葉にならなかった。コリニーは議員らの欲を利用した。そして彼らを黙らせて自分の思惑へと動かしていく。ゴップは彼らの自主性を重んじ、個人単位で考えることを促した。結果抑圧されていたフラストレーションが解き放たれて、反コリニーへと変貌を遂げた。
「極めつけはこの連邦憲章だ。将来に向けての期待。それはきっと考え方の多様化というものだ。旧時代沢山の国が存在し、それを絶妙な均衡で平和を維持していた。その時代はエキサイティングで且つフレキシブルだ。物事をシンプルに片付かない状況下が人を成長させていったのだ。」
コリニーは何とか言葉を選び、発言した。
「・・・貴方は戦争状態を容認すると?」
ゴップは首を横に振った。
「そうではないコリニー君。競争心理を抑制する君の行為が戦争状態を生んだのだよ。そこにいるマーセナス君も然りだ」
ローナンはずっと着席したまま下を向き青ざめていた。彼は親からの言い伝えで連邦が人類を管理していくことが使命と伝えられていた。その為の歴史的な連邦憲章の偽装に歴代延々と努めてきていた。それを意味することは人類への虚偽だった。まずバレることはない。何故なら証拠がないからだ。しかしゴップは何をどこまで知っているか、そのことで内心が落ち着かなかった。
バウアーもゴップの意見に賛同し、利権を求める各会派の議員たちも賛同していた。コリニーが孤立した。
「(ガルマ君も発言は立派だったが、政治とは良心で動かすものではない。最もコリニー君も彼と変わらず根底が
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ