【ハリー・ポッター】編
164 一年目の終わり
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差で負けているスリザリン。これから行われるであろう死体蹴りを前以て察知したのか、スリザリン生の顔がいっそう暗くなる。……マルフォイなんかは、もうマダム・ポンフリーのところに連れていった方が良いような気さえしてくる。
「勇気にも色々ある。……確かに強大な敵に立ち向かうには勇気が必要じゃ。……しかしじゃ、友に立ち向かうのもまた、多大なる勇気が必要じゃろうて──ミスター・ネビル・ロングボトムのその勇気に10点!!」
そのトドメとばかりの加点で、改めてグリフィンドールは沸き上がる。ダンブルドア校長から直々お褒め言葉にネビルは、その丸っこい顔も相俟って──熟れたトマトみたいに真っ赤にさせている。
ちらり、と、改めてマクゴナガル先生を見てみればハンカチを片手に、その双眸から涙を滂沱の如く流していた。
……マクゴナガル先生がどれだけ寮対抗杯を切望していたかが窺える。
「……さて、儂の脳内の計算機がストライキを起こしていなければ、この広間の装飾は少々おかしいじゃろう」
ダンブルドア校長はそう柏手を一つ打つと、広間の装飾をスリザリンの緑≠ゥらグリフィンドールの赤≠ヨと変える。……加点された俺達4人は周りの生徒から肩をばしばし、と叩かれたりして、やたら誉めちぎられている。
……斯くして、最高のパーティーが始まるのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「……それにしても、もう一年か」
フレッドやジョージと全生徒に配られた休暇中は魔法を使わない様に≠ニ云う注意書に辟易しては荷造りにかかる。
「……やっぱり魔法って便利だよな──“詰めろ(パック)”」
……尤も、その荷造りさえ魔法で一瞬なのだが。
スリザリンに100点差と云う、歴史的らしい大差を着けて──ハッフルパフとレイブンクローからも惜しみ無く称賛されたあのパーティーから数日が経過して、試験の結果が発表された。
順位のトップ3は、上から順に俺、ハーマイオニー、アニーだった。ちなみに2位と3位の二人は殆どとんとん≠ナある。……俺が1位になれたのは、変身術≠フ実技でマクゴナガル先生が気に入りそうな──実に豪奢な嗅ぎたばこ入れ≠作ったからだろう。
同室三人──ネビル、シェーマス、ディーンも無事試験をパス出来た上に、テストの出来自体もかなり良かったらしく、その三人からは深く礼を言われたり。
……ちなみに、こちらも大体とんとん≠ナはあるが──その3人衆で一番成績が良かった32位のネビルも魔法薬学≠フ下から数えた方が明らかに早い成績は、元々得意だったらしい薬草学≠ニ、最近めきめきとその成績を伸ばす様になった妖精の呪
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