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東方緑兵物語
初陣得るは敗北
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紅魔館 中庭

紅魔館に来て一週間が経った、俺は今紅魔館の中庭の草むらの中にいる、理由は敵の迎撃のためとこっちの方が敵に対して先手を取れるからだ、時刻は午前7時前くらいだ、敵はいつ来るか分からないが待つのは慣れているからなんとかなるだろう、紅魔館の人達がいる場所は美鈴さんが門の前、咲夜とレミリアが例のデカイ部屋、パチュリーと小悪魔達は図書館、それとメイド達が屋敷全体、といったところだ
だが気になるのは誰も武装していなかった事だ、そもそも兵となる様な人物が誰もいない、ここまで武装しているのは恐らく俺だけだろう、まあ、考えても仕方ない、むしろ敵が屋敷に入って来ない前提なのかもしれない、もしそうなら俺のポジションは最終防衛ラインとなる
それか、レミリア達にはあの氷の少女同様に何か攻撃方法があるのかもしれない
それと、関係ないかもしれないが、なぜか今日の空は赤かった、空と言うより雲が赤い、不気味な程に赤かった、昨日までは普通だったのだが

「まあ、考えたところで何もわからないか、俺は俺の仕事をするだけだな」

俺がライフルを持ち直した時だった
突然の轟音が鳴った、場所は門の向こうだろう、ついに敵が来た、今は恐らく美鈴さんが応戦しているのであろう、そう簡単に美鈴さんがやられるとは思えないが万が一敵があの門をくぐってきた時の為に俺は銃口を門の方へ向けて待機しようとした時だった
なんと何者かが門の上を飛んで来たのだ、ジャンプとかではなく浮遊してだ、
その侵入者は箒にまたがり魔女の様な格好をしていた、そいつはまっすぐ紅魔館へ向かっていた、が、これ以上は通さない、相手は俺が草むらに隠れているとは微塵も思っていないのだろう、無防備に進んでいる、
俺は浮遊の動力源であろう箒に向かって銃を構えた、そしてトリガーを引く瞬間に侵入者は突然回避行動に移った、そのお陰で俺はそのままトリガーを引いてしまい弾は箒には当たらなかった

「おい!そこに隠れているのは誰だ!おとなしく出てくるんだぜ!」

あんな事を言っているが出て行く気はさらさら無い、もう一度狙いトリガーを引こうとするが、それよりも先に相手が動いた

「出てこないならこっちから行くぞ!」

侵入者は空中で俺の周りを旋回しながら薄緑色の球をこちらに向かって放ってくる、この球は氷の少女が放って来たものにそっくりだった、もしこの球があの子の物と同じ性質の物なら被弾する訳にはいかない
俺はその場から素早く離れると数瞬遅れて球が俺のいた場所に着弾した、そして俺の予想通り小規模の爆発を起こしていた

「おっと、今のならザコ妖精なら当たってたはずなんだけどな」
「…この屋敷に何の用だ、怪我する前に帰れ!」
「そういう訳には行かないんだぜ、この異変を解決するまではな!」
「異変…だと?何を言って
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