第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#1
NEXT STAGE
[16/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るで鳳凰の羽根吹雪のように、空間に振り捲かれる深紅の炎髪。
神の御遣いと錯覚するかの如く、熾烈なる輝きを迸らせる真紅の灼眼。
そして。
そし、て!!
……
…………
………………
まぁ、ソレだけ。
「ウソ教えたわね!! 承太郎ッッ!!」
その顔を炎髪より真っ赤にして、 激高する少女。
一言一句違わぬ、余りにも予想通り過ぎる反 応だったので、
件の青年は剣呑な視線のまま冷めた言葉を返す。
「ウソじゃあねーよ。最初に言っただろうが。
やり方教えようが何しようが “無ぇモンは出ねぇんだよ”」
少々酷かとは想ったが、叶う筈もない願望をいつまでも追い求めさせるのは
更に残酷だと判断した承太郎はすげなく言う。
ソレに対して眼前の少女がどう反応するのか、重々承知したまま。
「うるさいうるさいうるさい! 今のはちょっと失敗しただけよ!
見てなさい! 今日中に絶対 “発現” させてみせるからッ!」
再び予想通りの、一語一句違わぬ少女の反応。
こうなるともうテコでも(以下略)なので承太郎は、
「まっ、頑張ンな……」
一言だけそう告げ、彼女に背を向ける。
まぁ、散々自分でヤってみてソレでも 「出ない」 というコトを悟れば、
少女も諦める “しか” ないだろう。
その期待が少ない内に諦めさせた方が傷も浅くてすむ。
もう時既に遅しな感は否めないが。
「……」
少女の傍から離れ、木々の茂る開けた空間の方に足を向けた自分に、
花京院が音もなく寄り沿ってくる。
そう。
あまり少女のコトにばかり、係 ってもいられない。
自分は自分の出来るコトを始めなければならない。
逃れようのない、そして逃れる気も毛頭ない。
いずれ必ず訪れる 『アノ男』 との決戦の為に。
その為にまず行うべきコト。
己のスタンドパワーの、完璧なコントロール。
そして。
スタンドの潜在能力を完全に引き出す、高度な操作技術。
「……」
冷然で在りながらも、強靭な決意と覚悟とをそのライトグリーンの瞳の裡に秘めた
青年の背後から、突如空間を歪ませるような異質な音を伴って
彼の 『幽波紋』 『星 の 白 金』 が出現する。
その長い髪を風に揺らし、纏った腰布を気流に靡かせながら。
主譲りの勇壮な意志の光をその白金の双眸に宿らせて、現実世界に舞い降りる。
「!」
同時にその自分の背後で、異質な重高音。
振り向いたその先。
異星人、或いは未来人のような機能性を極限まで追求した形態に
装 甲を要所に装着した生命の「|幻
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ