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STARDUST唐eLAMEHAZE
第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#1
NEXT STAGE
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と口元とを尖らせて、襟元を掴んだ青年に迫る。
「お・ま・え・に、教えて欲しいのッ!
花京院は熟練の 『遣い手』 だから、初級者の私にはまだ早い。
ソレに 「最初」 は 『遠隔操作型』 よりも
『近距離破壊型』 の方が私の 「性」 には合ってるわ。
「距離」 の 「調整」 は常時覚えていけばいいわけだし、
遠くに()けても力が弱けりゃ何の意味も無いしね。
ソレに乱戦の時は 「自動型(オート)」 に切り換えなきゃいけないから
尚更自分の得意分野から修得していった方が合理的でいいわ。
“だからこその” おまえ。光栄に想いなさい。
紅世の至宝。そして究極の王。 “天壌の劫火” アラストールのフレイムヘイズ、
この “炎髪灼眼の討ち手” に教授出来るというコトを」
「……」
 舌を噛みそうな長台詞を淀みなく一呼吸(ワンブレス)で言い切った
少女の威圧感と、ソレを遙かに上廻る大望に気圧されて 「下」 の青年は、
口を(つぐ)む以外の選択を余儀なくされる。
 その少女の胸元で、微かに(つきはな)()るような音が聞こえたか否かは、
識者諸君の有能な判断に委ねるコトにしよう。
「……」
“花京院はまだ速い”
 この言葉から類推できる事実。
 つまり、この少女が脳裡に想い描いている、
まだ視ぬ 『幽波紋(スタンド)』 の壮大な 「幻 像(ヴィジョン)」 は。
『近距離パワー型』 でありながら “遠隔操作” が出来、
尚かつ 「本体」 から幾ら距離が離れてもパワーが微塵もダウンせず、
オマケに “遠隔自動追跡” まで出来るという人類スタンド史上類を視ない、
『最大最強能力』 で在るようだ。
 このスタンドの 「法則(ルール)」 を無視しまくった少女の遠大な申し出に、
石畳の上で広大な空を仰ぐ青年は深々と溜息を付く。
 もうツッコミ所が多すぎて、いちいち指摘するのがアホらしくなったのだ。
『勘違い』 もここまでイくと逆に凄いと褒めてやるべきなのか?
 学帽の鍔でその目元を覆いながら青年はゆっくりとその身を引き起こす。
 彼がいきなり起きあがった為、上で馬乗りになっていた少女はその荷重移動によって
転がる石のようにコロンとなる。
「やれやれ、まぁ教えるだけは教えてやる……」
 無駄だとは想うがなと心中で呟きながら、クールに学ランの埃を払う美青年に、
(しっかり受け身を執って)いきなり起きあがるなと抗議の声をあげようとしていた
少女は一転、その表情を百花のように輝かせた。
 その少女の表情とは裏腹に、学生服の青年は学帽の影で苦々しさを噛み殺す。
 スタンドのコトを誰よりも良く知る 『スタンド使い』 で在るが故に、
そんな顔をされると余計にヤりづらいのであった。
 青年は不
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