暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第31話「トーナメントに向けて」
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「...篠咲弟...お前、思い切ったな。」

「えっ?....あっ...。」

  千冬姉にそう言われ、周りを見渡すとどう考えても注目されていた。
  ...自分が世にも珍しい男性操縦者だってこと失念していた...。
  鷹月さんも俺が話しかけたから色々聞かれてるし。

「(やっちまった....。)」

  ..とりあえず、鷹月さんのためにもしっかりと弁解していかないと...。
  女子の噂の伝達速度は半端じゃないからな。...おまけに尾ひれ付くし。
  変に誤解されるかもだし、マドカ達にも協力してもらうか...。

「(ごめん。鷹月さん...。)」

  多分、いらぬ誤解で変に迷惑かけるだろうと、心の中で謝っておく。
  ...これじゃ、断られるだろうな。







「あ、篠咲君。今朝の事だけどね、いいよ。」

  昼休み、マドカやユーリと食事を取っていると、鷹月さんがそう言いに来た。

「いいのか?てっきりタイミングもあって断られると思ったが...。」

「そ、そんな事しないよ!?...いや、まぁ、皆に色々言われたけど...。」

  やっぱりいろいろ言われたみたいだ。申し訳ない。

「あー、やっぱりその事だったんだ。あの噂。」

「...マドカ、一応聞くけどその噂って...。」

  昼休みまで既に広まっているのに驚きつつ、どこまで尾ひれがついたか聞いてみる。

「...鷹月さんと、秋兄が付き合ってるって...。」

「どうしてそうなった!?」

  なんか変な方向に噂が歪んでる!?

「悪いけど、できるだけその噂を払拭しておいてくれないか?」

「んー...今度何か奢ってね?」

「....わかった。」

  ...協力を取り付ける事はできたが、財布の中身が寂しくなりそうだ...。

「それにしても、鷹月さんとかぁ...。...手加減してあげてね?」

「えっ、なんの?」

「連携の練習とか、トーナメントまでにしておくんでしょ?秋兄、自分に甘くないから厳しい練習になるかもだよ?」

「そ、そうなんだ...。」

  マドカが俺に忠告し、それを気にした鷹月さんにマドカは説明する。
  ...確かに努力を怠らないためにも自分を甘やかさないけど、そこまでひどくないぞ?

「秋十さん、素振り1000回とか普通にしますから...。」

「....えっ。」

「それは個人的な鍛錬だよ。連携の練習ではしないって。」

  ユーリの言葉に鷹月さんが“早まったかな...”なんて言ってるし...。
  別に他人にまで自分と同じ練習は課さないのに。

「ちなみに、鈴は同じ組の子と組むらしいよ。私も同じ組と
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