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アインクラッド篇
movement V 迫り来る狂気の行進曲
剣聖の怒り
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きたの?バカなの?それとも………体でたらしこまれた?」

「そんな事……!!」

してません!そう言う前にキリトさんに遮られた。

「用が有るのはこっちだったからな。正確にはソイツだけど。」

そう言ってキリトさんはアマギさんを指差す。

「ああ。あんたら、ついこないだ、シルバーフラグスってギルド襲ったろ?そんでギルドリーダー以外を全員殺した。」

「あー、あの貧乏な連中ね。覚えてるわ。大して強くもないくせに、リーダー逃がそうと必死になってねぇ。」

あれは傑作だったと笑うロザリアさん。それを聞いていて、恐怖よりも怒りが湧いてきた。

「そのリーダーがね、俺のトコ来たんだよ。すがり付いて、土下座して、大泣きしながらさ。」

「………へーぇ。それで?私たちを殺せって?」

「いや、アイツはあんたらを牢獄へ送ってくれって。わざわざ回廊結晶まで用意してな。その思いがお前にわかるか?」

「分からないわよ。バカじゃない?私、このゲームにそんなつまらないルール持ち込む奴が一番嫌い。」

「そうか。因みに俺はお前みたいなのが一番嫌いだ。」

「あっそ。あんた達、殺っちまいな。」

その言葉に、男達が一斉に襲いかかった。

「アマギさん!!?」

たまらず声を掛ける。かくなる上は、私一人加わった所でどうにかなるとは思えないけど。

短剣を引き抜き、せめて加勢しようとする。しかし、隣のキリトさんが私の肩を掴んで引き留めた。

「離してください!アマギさんが!!」

「心配いらないよ。」

「え………?」

「アイツをどうにかするには………そうだな、フロアボスでも連れてこないと。」

その瞬間、男達の咆哮と共に、アマギさんに武器が振り下ろされ…………破砕音とともに全て砕け散った。

「…………は?」

先頭の男がようやくそれだけ絞り出す。誰も言葉を発しない―――発せない中で、アマギさんの圧し殺した声が届いた。

「お前らみたいな、殺すだけ殺して、その事実にまともに向き合わない奴等が、一番嫌いなんだよ!!」
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