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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十六話 イゼルローン要塞に帰ります・・・・。
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はしなかった。それを知ってなおグリンメルスハウゼン子爵閣下はフロイレイン・フィオーナを自分を気にかけてくれているのだ。
「はっ」
リューネブルクはグリンメルスハウゼン子爵が通り過ぎるまで動かなかったが、周囲の眼がそれたすきに一瞬不敵な笑みを浮かべていた。
* * * * *
帝国軍では士官級になると一応個室が与えられることになっていた。少佐になっていたフィオーナも同様である。カプセルホテルの様に狭い空間であったけれど、防音装置はしっかりしており、セキュリティも万全であった。自室に戻ったフィオーナはほっと息を吐くと、トレイの上にあったティーバックをカップに入れると、携帯用ケトルからお湯を注いだ。ゆっくりとワイン色の染みがカップの中に広がるのを見つめながら先ほどの会話を思い出していた。
(やはりグリンメルスハウゼン子爵閣下は何もかもご承知でいらっしゃるのだわ。睡眠剤投与・・・最悪の場合、処刑されることも考えられるほど重い罪なのに)
それを敢えて行ったリューネブルク准将も、そしてそれを承認したグリンメルスハウゼン子爵閣下もやはりタダ者ではなかったのだ。もっとも一歩間違えれば狂気、無能などというマイナス極まりないレッテルを張られかねない行為であったが。
(もともと英雄という人は後世の評価によって決まるわけで、行っていることは『狂信者』などと言われる人と本質的には紙一重の差に過ぎないのかもしれないわね)
要するに、結果論なのだわ。そう思いながらフィオーナはティーバックを取り出してダストシューターに入れ、形のいい唇をカップにつけ、馥郁と立ち上る香りを楽しんだ。ティーバックとはいってもこれは惑星マリアーシュ産の茶葉を使用した高級なものである。前世から紅茶好きであったフィオーナは他のものは質素であったが、せめて自分のすきな物くらいは贅沢をしたいとティーバックを通信販売で購入したのである。もっともそれはあくまでも自分の給料と相談して手が届く範囲で、というところだったが。
さて、とカップを置いたフィオーナは報告書をまとめるために、パソコンに向かったとき、来訪者を知らせる端末が赤く光った。起動してみると、入り口にはダークグレーの波打つ髪をした白色の顔立ちのおとなしそうな女性士官が立っているのがディスプレイ上にうつっていた。
「どうぞ」
フィオーナが声をかけ、ロックを外すと、女性士官が入ってきた。エステル・フォン・グリンメルスハウゼン。すなわちグリンメルスハウゼン子爵閣下の孫である。今年18歳、フィオーナ、ラインハルトらと同じ年齢である。
「失礼いたします」
静かな深層から響くような声だったが、不快さを感じない。話していると奇妙な安らぎさえ感じる。エステルと話していると、暗い洞窟の湖面にたまっている
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