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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第535話】
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「デュアル・アビリティー……セレクト、このまま鉄屑にしてやる……!!」
刹那、峰の機構がスライドされ、そこから白亜の光刃が形成――両刃の大剣へと変貌を遂げた。
この機構――まるで、織斑君の雪片みたい……。
そこからはあっという間に無人機は両断され、宣言通りに鉄屑へと変わっていた。
その後の事は殆ど私の記憶になかった、気付いた時には戦闘は終わり、周囲は黒煙がもうもうと立ち込め、破壊された戦車は炎に包まれていた。
周囲に匂う硝煙と血の匂い、僅かに聞こえてくる呻き声に涙が溢れてくる。
膝から崩れ落ち、両手で顔を隠す様に泣く私に、ヒルトは告げた。
「……こんなことは日常茶飯事だ、世界は第三次世界大戦――つまり、戦争の真っ最中だからな」
「戦……争……?」
その言葉だけがひたすら脳内を駆け巡る――少なくとも学園の襲撃はあれど、戦争みたいなことは日本では無かった筈なのに。
そう思った次の瞬間、私の視界に一気に拡がる目映い閃光――そのまま私は意識を失ってしまった。
「……消えた? ……どういう事だ、少なくとも今目の前に居たはずだ」
残されたヒルトはそう呟く、今さっきまで居た学園の制服を着た謎の少女が忽然と居なくなってしまったのだから。
「……最近報告にある【次元転移】……か? ――ふむ、次元震の波がある、やはり転移したという事か。 ……これを解析すれば……。 ……合流する時が来たようだな」
そう呟き納得したヒルト――直ぐ様その場を去っていく。
そして、その場には無数の屍と破壊された戦車、無人ISだけが取り残され、杜撰な光景だけがいつまでも残り続けた。
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