彼女のゆくへ
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慌てて 奥に向かうと女子生徒が倒れていた
誰もが 足を止める中
その女子生徒に近づく私
「おいっ・・・!」
しゃがんで 乱れた髪を優しく耳にかけてあげる
顔と脈を確認して
私は首を横に振った
「残念ですけど 亡くなってます」
「・・・・・遥か?」
「いえ、別の生徒でした」
生徒会長と、西野さんが
安堵を混ぜた複雑な顔で 詰めていた息をはいた
「中を確認しよう」
扉の閉まった図書室
全員が それぞれの武器を構えて
扉を開いた
「!?」
目に飛び込んだのは3体の足軽の死体と
お腹に手を重ね 息を引き取った山口先生が横たわっていた
誰かが 先生の死体を 寝かせてあげたんだろう
「・・・誰か、、おい!誰かいるかーーー!!」
「まだ少し 温かいぞ」
西野さんが何かを見つけて
拾い上げた
「ーー!!コウタ・・これ・・」
その手には血に濡れたハンカチ
昔流行ったキャラクターがプリントされた 可愛らしいものだった
「・・・・!!・・・ここに・・・・遥っ、、、」
「イヤァアアアアアアア!!!」
「!!っ今のは」
「もしかして・・
下だ!!早く!!急げ!!」
瀬野さんの声だった
みんなが弾かれたように走り出す
そこに 大きな太鼓の音が響いた
私は足を止めて
教室へ戻り 窓から外を覗いた
「退けーーーーーー!!!
退くぞーーーー!!!」
そろそろ日が暮れる
撤退するつもりらしい
もっとよく見える 教室まで移動すると
教室から 飛び出していったはずの戸田さんの姿があった
「キシシシ」
独特の笑い声を上げて外を見ている
私も近寄って チラリと外を見た
撤退する軍勢が玄関前に集まっていて
生徒会長たちと 対峙していた
(!!瀬野さん!?)
何故か 敵に捕らえられてる瀬野さん
「瀬野さん!!」「遥!!」
2人が叫ぶ
生徒会長を筆頭に 敵軍に突っ込み
後から西野さんが 弓で援護
視界の端が揺れた
横から 飛び出したのは
ずっと様子を見ていた戸田さん
両手に持つ包丁が キラリと光った
「あーーーー中ボスっぽい奴いるーーー」
楽しそうに口角を上げ
歯の矯正器具が丸見えになり 不気味さが増す
同時に2人の足軽の首を切り裂き 身軽に着地した
「そんなに この女が大事か?」
口を開いたのは
あ
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